見出し画像

雑記:読書したり映画見たり。

最近全然小説を書いていなくて、特に去年の12月に入ってからは一行も書いていなくて、これはインプットの時期にしよう。ということで、年末にかけてと年始は、本を読んだり映画を見たりしていました。

note記事もあまりタイムリーに読みに伺えなくてごめんなさい。のんびり追っかけて読ませていただきます。

映画は、「インターステラー」と「テネット」を見ました。「インセプション」が好きなので、クリストファー・ノーラン監督のものを続けて二本。どちらもとても好みで、大満足でした。

普段あまり映画は見ないほうで、その理由というのが、自分のペースより映画のペースが速いからで、本のように自分のペースで観賞できないからなんですが、少し見始めたら慣れてきて、とても楽しめました。文章では得られない映像作品ならではの、役者さんの表情や口調、映像の美しさ、とても良かったです。(具体的な感想を言わないのはネタバレしないためです。内容もめちゃくちゃおもしろかったです。大満足!)

本も何冊か読みましたので、こちらはツイッターに載せた感想を。(敬称略で失礼します)

神様の罠/有栖川有栖ほか
ミステリアンソロジー。「二度読み必至のナゾと仕掛け」との帯に構えすぎたか、ほとんど途中で真相がわかってしまった。ミステリにこれは御法度じゃ?というのがあり、乾くるみ氏の作品だけは納得せず。それ以外は、驚くだけがミステリじゃないので、楽しい読書でした。

ひとにぎりの未来/星新一
上質なブラックユーモアに溢れていて、社会風刺色が強い。昭和55年発行なのだけれど(私の生まれた年!)完全自動運転車や、テレビ電話、政府の陰謀によるウィルス……など、タイトル通り「ひとにぎりの未来」を、星新一は40年前にすでに書いていたのだと驚いた。

フーガはユーガ/伊坂幸太郎
積読を読み始めて止まらなかった。やっぱり伊坂幸太郎が好きだ、と思った。現実的な絶望と憎悪と残酷さと、全ての人間らしさが詰まっている。妙にドライなところも正義の概念が断定されないところも愚かしいところも、本当に人間らしい。好きな小説が一つ増えた。

猫が見ていた/湊かなえ他
猫にまつわるアンソロジー。有栖川先生目的で買ったのだけれど、既読のものだった。猫と物語というのは本当に親和性が高い。猫が出てくるだけで神秘性がぐっとあがる。だから、書くときは気をつけている。安易に猫を出さないように。

劇場/又吉直樹
個人的には「火花」のほうが好み。「劇場」の主人公、ラジオを聴いてる限りだけれど又吉さん本人のアイデンティティがより濃く反映されているように感じた。教頭先生のエピソードもあったし。又吉さんが自分の思っている悪いところを集約して主人公に投影したように思えた。

姑獲鳥の夏/京極夏彦
もーのすごい久しぶりの再読。昔読んだときは、ただ単純におもしろかったー!と思えた気がしたのだけれど、大人になってから読むと、なんだか胸が痛くて、苦しい小説でしたね。やはり本は読むときどきによって、感じ方が変わる。それもまた、おもしろいものです。

父の詫び状/向田邦子
家族の関わりなど心に染み入るものがあり、共感に時代は関係ないのだと実感。懐かしいという感情は感傷的で苦手だ。自分の子供時代を思い出して、思う存分胸がすうすうしてしまった。

シュガータイム/小川洋子
こんな風に、難しい言葉じゃないのに繊細で緻密な文章というのは、著者の文章が一番好きだ。書いてあることより書いていないことのほうが意味があるような文章。不完全さの美しさ。

魍魎の匣/京極夏彦
久々の再読なのだけれど1ページ目でと思った。、ではなく、と。映像作品では見ていないのに、全てが視覚的に蘇った。ホームにうずくまる少女を、四角い建物を、そして……。奇怪で且つ論理的。よく破綻しないな。やはりおもしろかった。

全身ジレンマ/中村うさぎ、マツコ・デラックス
往復書簡形式のエッセイ、コラム。10年以上前のものなのに、セクシャリティや差別、ルッキズムなど現代的な問題に言及されていておもしろい。自己を晒す仕事だから仕方ないのだろうけれどプライバシーの切売りといった感じで痛々しくもあった。

捜査線上の夕映え/有栖川有栖
帯に「圧倒的にエモーショナルな本格ミステリ」と書いてあって、そりゃ有栖川センセの本はエモーショナルだけどさ……と読み始めたら、今までになくエモーショナル。情緒的でノスタルジックで私の語彙力では良さが伝えきれない。読み終えるのがもったいなかった。本格ミステリとしての論理性は全く揺らがず、それでいてこんなに心を揺さぶられるのはどういうことなのか。出会えて良かった小説。個人的にはコ口ナ禍をしっかり書いた小説を初めて読んだから、それもとても印象深い。火村先生とアリスと、同じ時代に生きてることに感謝。幸せな読書体験でした。連載で読んでいたファンの間にあった、火村先生のマスクの色問題も、思い返すとおもしろかった笑。私は、作中の色で全然納得です♡


ちなみに、これらの読書は、自分の好きな作家さんプラス、過去記事でフォロワーさんからオススメしていただいた作家さんの本を探して読んだりしております。結局、自分の好みに偏りましたが……この記事のコメント欄は本当におもしろいので(記事ではなくコメント欄が!)オススメです♡↓↓↓↓

さて、そろそろ自分の小説を書き始めまーす。

この記事が参加している募集

#読書感想文

189,141件

おもしろいと思っていただけましたら、サポートしていただけると、ますますやる気が出ます!