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癖、詰め込み放題──2023年5月8日

・GW明けの地獄のような絶望感を引きずりながら、何とか月曜日を乗り越えた。この峠さえ超えればあとはいつも通りの日常に戻るだけだ。




・『ハイパーインフレーション』最終巻を読んだ。思えば、こんなにイカれた漫画は初めてだった。

・贋札を生成する能力を持つ少年が主人公なのだけど、生殖能力と引き換えに手に入れた能力だから、贋札を出す音が「ドクドク」「ビュルルル」だし、恍惚とした表情を浮かべるし、出し切ると「う〜ん涅槃!!」と頭がスッキリする。贋札を出さずに溜め込むと、つい「我慢紙幣」が出てしまう。設定からしてもう変態すぎる。ハレンチ ハレンチ!!ハレンチ警察出動だ!!

・しかも毎ページ毎ページ、怒涛のギャグ・パワーワードの連続。真面目な商談の最中だろうと誰かが死にかけていようとギャグをかましてくる。しかもそれが天然でなくすべて計算づくなのが恐ろしい。

・もうとにかく作者の癖(へき)を二郎系ラーメンみたいにモリモリにぶっこみまくった作品で、でもそんな狂った漫画だってのに、デスノートレベルに面白い頭脳戦を繰り広げたり、ふいに熱い展開を持ってきて泣かせにかかってくるのがニクい。粋にもほどがある。

・インパクトと筋書きの巧みさが両立されていて、素人の自分でも住吉九という作者さんは"漫画"がうますぎると思う。

・何かの手違いでアニメ化してくれないものか。何かの手違いじゃないとアニメ化なんてできない。




・今月末に麻雀の大会に出ることが決まった。といっても応募すれば誰でも出場可能な類のそれだ。

・点数計算や駆け引きなどの練習をしなければならず、先月ブチ切れてアンインストールした雀魂を再度インストールしようとしたが、あのクソゲーが俺にしてきた数々の嫌がらせがフラッシュバックしてきて、何屋未来みたいに台パンRUSH突入してしまいそうだったので、代わりにMJ麻雀君をインストールした。

・安らぎ。MJ麻雀にはストレスも行き過ぎた快感もない。凪のような麻雀が打てる。ああそうか、僕の居場所はここだったんだ。彼とならうまくやっていけるかもしれない。



・先ほど『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』をクリアした。いやあ、久しぶりに夢中になった。

・本所七不思議という実在の怪談に独自の解釈を加え、"蘇りの秘術"を巡る人々の数奇な物語に絡めたミステリーサウンドノベル。複数の登場人物のルートを行き来し、行動を起こすことで、別のルートに影響を与え、謎を解き進めていく。

・"サウンドノベル"という特性を存分に活かした解決法や驚くべき真実に興奮し、ラストは画面内から急に顔面を掴まれて物語世界に引きずり込まれるような感覚を味わった。


・最後の最後は詰みかけたけど、マジで攻略サイトに頼らなくて良かった。自分の力だけで答えにたどり着かないと、あの驚きは経験できない。

・その驚きは、瞬間風速こそそこまで強くない(ちょっと理解に時間がかかる)が、それまでの物語を反芻して「ああ、アレってそういうことか!」「だからああなってたんだ」と謎がパチンパチンと連鎖的に解き明かされていく快感を伴っていて、えげつないカタルシスがある。このクオリティで2,000円なのだから凄すぎる。


あと本当にどうでもいいけど、主人公のひとりである良家の令嬢にして警察官僚の妻・志岐間春恵のビジュアルがぶッ刺さりまくって、表情の異なる絵が出るたびに「良(よ)……」と呆けてしまった。良くない!?この京極夏彦作品に出てきそうな雰囲気さあ!!!


フラペコ「癖が出てますよ〜〜!!」

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