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「スペースと時間の貯金」2021.06.20 FC町田ゼルビア vs ザスパクサツ群馬 J2第19節マッチレビュー

前節の秋田戦は、秋田の狙いにまんまとハマり、ホームで敗戦。さらには吉尾海夏の負傷交代があり、ホームゲームで勝てないチームには嫌な雰囲気が漂う。

そんな中、今節はアウェイに乗り込んでの群馬戦。ゼルビアにとってアウェイ群馬は、リーグ戦では負け無しと相性の良いスタジアムだ。

試合としては、ボールは持てたが主導権は相手にあるという前節と同じ構図だったが、セットプレーで先制し、そのまま逃げ切り何とか勝つことができた。


スタメン

スタメン

ゼルビアは吉尾と水本に代わって太田と深津が先発。群馬は前節にアウェイで京都と戦い、引き分けに持ち込んだ勢いそのままに前節と同じスタメンで臨んだ。


原因を探る

最近の試合では我が軍がボールを持たされ苦しんでいることが多い。下位のチームとの対戦が続いているからこうなるのも致し方ないのかもしれないが、町田対策として「持たせて引いて守る」というのが行われているのは明らかだ。

そのため、今回は持たされている原因を探りたい。

この試合では両チームに共通していたのが、ゾーン3の手前までは行けるけど、そこから先のフィニッシュワークが上手くいかないということ。ゼルビアだったら太田の縦突破からのクロスやワンタッチでのコンビネーションからの崩しが挙げられる。

じゃあなぜこうなったのか。

それはビルドアップで力を使い果たし、前線まで運べた時にはもう余力が残っていないからではないか、ということに行きついた。

じゃあなぜ余力が残っていないのか。

それは安易なバックパスや横パスで相手の守備ブロックが整い、スペースが無くなり、相手のプレスを剥がせないから。

じゃあなぜ安易なバックパスや横パスを出してしまうのだろうか。

それは主に左サイドで前を向いてボールを受ける形がなかったから。同サイドの裏を狙う動きも無かったから。サイドチェンジを試みても相手の圧縮により引っかかってしまうから。

ではなぜ左サイドで前を向いてボールを受けることができなかったのだろうか。

それは左SBの土居はタッチラインを背負った状態で、半身で受けるから。左SHの平戸はハーフスペースで相手を背負った状態、攻めるゴールに背を向けた状態でボールを受けるから。相手の守備ブロックがピッチの縦1/2に圧縮されていたため、選手間のスペースが無いに等しいから。


という感じで最後に行きつくのはやはり個人戦術なのだなと。

土居だったら斜め前を向いて受ける、判断のスピードを上げるとか平戸の場合はターンで前を向くとか個人の問題に行きつく気がする。あとはパスの質、精度、スピード。トラップをはじめとするコントロールのところの技術。


そんな訳で今節はシステム思考風の内容。

プレゼンテーション1

イメージはざっくりこんな感じ。名前を付けるとしたら、「ボール保持に取り組むチームが陥るループ」。


試合結果

町田 1-0 群馬
得点者:34' 佐野海舟


さいごに

下の順位のチームとの対戦が続くが、順位とチームの力が必ずしも伴わないのがこのリーグ。なんてカオスなんだろうか。

だから下位に負けたとか悪い内容だったとか引きずらずに応援していきたい所存であります。


今節もお読みいただきありがとうございました。

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