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ラブレター4通目が送られてきて

彼のラブレターを読み進めると気づくことがあると思う。
そこにエゴがないことを。

  

まだ彼と付き合う前、「仲間」という関係性の中でメッセージのやり取りをしていたわたしは、彼の文章というか、彼の想いの綴り方に興味を持つようになっていった。

そしていつしか、彼のメールが送られてくることが楽しみに変わっていた。何故かというと、彼の文章の中にはエゴがないから。

「思うようにしたい」、「自分を見てほしい」、「認めてほしい」、「気づいてほしい」という主観、つまりエゴがなく、純粋な想いと事実だけがただただ綴られていることにわたしは心地よさを感じていたのだ。

もっと文章を読みたい、
今度はどんな言葉たちが送られてくるのだろう?

と、まるで次号の本を楽しみにしている子ども時代のような気持ちに戻って、返ってくる言葉や反応に新鮮さを覚えていた。だから楽しく感じていた。

そんなある時、
彼のメッセージに自然に涙が溢れたことがある。

そこには、長くせきとめていた想いを解放し始めた、決意を纏わせる彼らしい意図がハッキリとあったから。

わたしへの想いとか、そんなことじゃないよ。

人間に決意を纏わせる「意図」というものは、その源がどこまでも純粋であればあるほどパワフル。どれだけのことを考え、想い、希望を見出し、歩いてきたのか・・・

それまでの彼をわたしはよく知らなかったのだけど、メッセージから 過ごしてきた自分との対話時間と乗り越えてきた闇が伝わってきて、それらがわたしにイメージされただけで涙になっていったんだよね。

なんというか・・・
人の体験してきたことこそ、誰かへのギフトになる、、、ね。

それからのわたしは、彼のメッセージが気になって仕方なくなった。

この気持ちが、人として尊敬している好意なのか、恋愛感情なのか・・・自分でも分からなくなり始めて、どうしても会って確かめたくなり、そのままを伝えたんだよね。。。それが付き合うきっかけになるのだけどw

彼はずっと変わらない。
今も。

エゴという言い方をキツく感じる人は多いかもしれないが、人の言動には意図が何かしらあり、そこには意外に強い「思うようにしたい」という気持ちがこもってある。

そのエゴとは、「自分への信頼」の裏返し なんだよね。
逆に 自分への信頼を持つとエゴは昇華(消化)する。

自分を信頼したいからこそ、目の前の人を思うようにしてしまいたくなる。目の前の人が思うようになると、自分に自信がついたように思い込めるから。

誰かを思うようにしたい意図を、恋愛の気持ちと間違える人が多いことは、カウンセリング経験からも感じてきたこと。

彼にはそんなエゴが全然見当たらない。

それは、彼が自分との絆が強固だということであり、自分への信頼も深いということでもある。

自分を信頼する人は、相手をとても信頼できる。
彼の温かさはいつもそこから来ているようにわたしは感じている。



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