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ローカルイノベーション!みたいな

当たり前だけど、こっち来てから、出身地を意識させられることが増えた。
千葉の人は千葉のことを「田舎」「地方」って言うけど、やっぱり「青森出身です」って言うと「田舎から出てきた子」として見られる。別に嫌じゃないし、そんなキャラ付けになると思ってなかったからトークテーマの手札にもなるし、悪くない。東北出身の人とは仲間意識が生まれるし、関東以南の人は「青森!?」みたいな反応をよくしてくれる、チョロい。

上葉して、自分の地元がどこかっていうのがわりとアイデンティティになってきたんだけど、向こういた頃はもちろんそんなことはなかった。ずっと同じ街で生まれ育ったから意識することなんてないし、みんな同じような育ちをして同じく訛ってる当たり前なんだけど、そもそも「地元〜!」みたいなノリ自体にそこまで興味がなかった。

というのも、地方都市あるあるだと思うんだけど、やたら「地域振興!」とか「商店街の活性化!」を謳ってるのよ。小中学校の時なんか、なにか校外学習とか講演会とかワークショップみたいなのがあれば全部テーマはそれ。「地元をあげよう!」っていう、日本のラッパーの「レペゼン!」みたいなノリ。
でも自分は特にそういうのに興味がもてなかった。
「青森が好きか」って聞かれて全然好きなんだけど、別に街を盛り上げようとかそういう気持ちにはならなくて、それが何でかっていう話をします。

そもそも、簡単な話なんだけど、自分が物心ついた時点で「商店街に活気を!」とか謳ってる時代なわけだから、「活気無い」状態が自分にとっては普通だっていう。活気を「取り戻す」とか言われてもピンと来ないし、大人たちが何を目指してるのか、共有できない。たしかに自分の知ってる駅前商店街はシャッターばっかだけど、そういうものだと思って生きてきたから、それをどうこうしたいっていう気持ちにはならない。実際、そんな街を好きだって思って、満足してたから熱くなれない。
小中学校でもことあるごとに「地域振興」について考える機会はあったんだけど、そこまで関心はなかった。

だから、大学入って履修登録の冊子を読んでるときに副専攻として「ローカルイノベーション」ってのを見つけたときは、(   ᐛ)ヘー って感じだった。自分は興味ないなぁ、かと言って国際なんたらにも興味あるわけじゃないから、検討するなら数理データサイエンスかなぁ文系だけどおもしろそうだなぁ、とか考えてた。



それで、もう話の流れ的にわかるかもだけど、最近はローカルイノベーション的なのに興味が出てきました、っていうのがこの記事のメインメッセージです。お待たせ致しました。ここまで1000字強。ここからもっと真面目な文章。


理由は、1番大きいのは、授業で「街づくり」系に触れることが多くてその印象が変わってきたからってことです。
「街づくり」「都市デザイン」「空間デザイン」「地域振興」「ランドスケープ学」「イベント、仕掛けづくり」みたいな分野を、アートコミュニケーションはじめ、他の講義でも取り扱うことが多くて、素直だから興味が湧いてきた、軽率で安直な足軽、エネルギッシュ。

今まで地元で考えてきた「地域振興」とかって、なんか「観光客を呼ぶためにお祭りやる」とか「商店街の店が協力してイベントやる」とか「若い人も住みやすいような支援をする」とか、なんていうか「いやわかるけど。役所がやってるし、てかどこでもやってるし」みたいな。なんかこう、既にやってきたことを刷り直して内輪で盛り上がってる感の強い、そもそも自分自身が魅力を感じないものばっか。
なんていうか「地元を活性化しよう」って言って地域の人たちとワイワイするのが目的みたいな感じで、それで実際に何がどうなって若い人が集まるのか、少子高齢化が止まるのか、商店街のシャッターが開いていくのか、ってとこまで見えないっていうか。
考えるだけ考えて、実行できそうならやってみてみんなで写真撮って新聞に載って終わり、ってのでワンセット、そういうものかと思ってた。

でも大学の授業受けてると、もっと本気で考えていくもんなんだなって、もっと広く深く遠くまで考えていっていいんだなっていうのを感じで、それがおもしろいと思いました。
例えば、「街を活性化」ってテーマでも、いきなり「どうやって人を呼ぶか」からスタートしないで、「今自分が困ってること」とか「今自分は何欲しい?」みたいなとこから始めていくらでも関係ないとこまで話膨らませた方がおもしろいし、「人を呼ぶ」=「イベントをやる」だけじゃなくて、あからさまな催し以外にも「なんとなく」来たくなるような、立ち寄りやすくなるような、目には見えにくい「仕掛けづくり」とかいろんなアプローチがあるんだなって感じたり。ただどこかで聞いたことある形式的なプランを考えるんじゃなくて、突拍子ないことでも自分が心動かされるならみんなにも刺さるはずだからっていってプランを考えたり。ただ都市設計とか政策を考えて終わりじゃなくて、それが具体的に人間の行動をどう変えるとかに目を向けてデザインしたり。
なんかまだ具体的なことは全然語れないけど、意外となんでもやっていいんだってのがわかってきて、魅力を感じてます。
特に、自分は行動科学コース所属ってのもあって、街の仕掛けとかイベントから「人の動き」までデザインするっていうような部分がすごくおもしろいなって思う。


とにかく、ローカルイノベーションとかいう雰囲気への熱量が最近高まってます。自然も好きだから、それも含めた何かをやりたいなって思ったりもしてる。
自分が田舎出身で、そういう立ち位置を期待されてることも感じるし、定期的に東京に行くと思うから都市部での何かしらも考えるのはおもしろそうだなって思うし。
ちなみにアートコミュニケーションと、あと文化をつくるっていう別の授業をセットでとって、WiCANってプロジェクトに参加してるおかげで、地域展開の単位はもう余ってる。これのワークショップで今同じグループの4年の先輩は、すごいこういうの考えるの慣れてる感あるし、人の話聞くのも自分で話すのも上手いし、クリエイティブって感じで勉強になる。


というような感じのことを最近考えつつ、後期の履修組んだり、来年以降の自分は何してるんだろうってイメージしたり、なんかいろんな企画にも積極的に参加してみようかなって感じです。まじモラトリアム謳歌したいなって気持ち。


真面目ないかにも学生っぽい話だから真面目に書き連ねたけど、まあ実際には未だ課題に追われてるから何ができるかわかんないし。でもちゃんと大学生らしく勉強を頑張りたいなって最近は思えてる、良い感じ。専攻も考えていかなきゃ。
あと留学もぼちぼち意識してるから、お金貯めて、来年には今のバイトやめて準備したい。てかこれは昔からなんだけどホテルで働きたい欲があるから、なんかないかな。とりあえず英語とフラ語頑張る。

以上、最近の学問への意欲を示してみました。
この記事をレポートとして提出したらなんかで単位もらえないかな。

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