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カタール航空での壮絶な訓練

最終面接から数ヶ月後

このようなオファーメールを頂き、ついにカタールに渡航しました。




当時はカタール航空の最終面接に受かると、
諸々の手続きで半年以上は渡航の連絡を待つことがありましたが、

私の場合2ヶ月で渡航案内を頂いて、
当時の私は、引っ越し作業、退職手続き、挨拶まわりなどバタバタしてた記憶があります。

カタール航空の東京発の便は深夜便ということで、
夜の22時くらいまでには羽田空港にいなくてはいけなかったのですが、
出発当日、日にちを見間違えており
それに気づいたのは出発時刻の5時間前、、

ソファーに座りながら「あー明日の夜出発かー」などと
思いながらもう一度メールを確認したら、
まさかの今日の深夜出発!

日にちは明日だけど早朝という意味に気づき急いで着替えて荷物を持って
空港に行きました(笑)終始震えてたw
これに気づいてなかったら恐ろしいことになっていたことでしょう。。。
CAなる者、時間を守れないものはソッコークビです、、、

ビクビクしながら初めて乗った中東のキャリア、
もうここから試練が始まっていると思い
約12時間のフライトでしたがリクライニングせず
背筋を伸ばしながら通路を横切るCAを見つめまくっていた私
今思うと本当挙動不審でしたw

カタールに到着後は、すでに世界中を飛び回っていたルームメイトとなかなか顔を合わせることができず、中東という日本から遥か遠い砂漠の地に緊張しすぎてなかなか寝れない日々を過ごしました。
脳と体が慣れるまでに1週間はかかったと思います。


カタールに着いて2日後にはトレーニングが開始されました。

私のバッチは日本人が1人もおらず、インド人、フィリピン人、南アフリカ人、チュニジア人、中国人、韓国人、メキシコ人、トルコ人など国際色豊かなバッチでした。
最終日まで、いじめなどはなく本当に仲が良いバッチメイト達でよかったなと思っています。



しかしトレーニングが壮絶すぎました。ほんと。

他のバッチが勉強している部屋からは笑い声が聞こえるのに
私たち教官は鬼、鬼、鬼。笑顔一つ見せずに黙々と講義をする方で
本当に恐ろしかったです。

復習の時間では、1人ずつ問題を出されて、答えられないと、答えられるまでずーーーと見つめられ、最後まで答えられずにいるとすぐに呼び出しされました。

1人、目を付けられていた子がいて、何度も部屋を出されてはマネージャーに呼び出されていました。

客室乗務員のトレーニングは、サービスはもちろんですが、
保安要員としてセーフティに重きを置いてトレーニングをします。
2ヶ月の間、サービスに関するトレーニングは2週間だけで
セーフティに関するトレーニングは1ヶ月半も行いました。

1ヶ月半の間に分厚いマニュアルを読まされ、暗記させられます。
私はCAになるのが夢だったので勉強に対しては苦ではありませんでしたが、
毎日行われた復習の時間(上記)は恐ろしくて毎日ビクビクしてました(笑)


というのも、このトレーニング中は私たちはあくまでただの訓練生であり、
会社の中で何もパワーがありません。辞めたければ辞めればいいし、トレーニングについて来れなければ自国に帰りなさいというポジションに立たされていたので
みんな独り立ちするために必死に勉強をしました。

ちなみに当時はトレーニングが始まるのが7時からで
バスのピックアップが6時半、
カタール航空はグルーミングに厳しい会社なので、
完璧な顔を作るために90分前に起きてメイク。
テストがある日は朝に復習。無い日は今日の予習。
そんなこんなで毎朝4時に起きて準備をしていました。

トレーニングが終わって家に着くのが大体夕方の15時から16時頃で
それからシャワーを浴びて食事をして
大体20時まで復習、バッチメイトと一緒にサービスのロールプレイングなど
結局寝るのは23時くらいで毎日の睡眠時間は5時間くらいでした。

落ちたら即刻強制帰国という恐怖を常に持ちながら
必死に2ヶ月生き抜き、テストを乗り越え、

2ヶ月に渡る壮絶なるトレーニングの末、
やっと卒業式(WingsDay)を迎えました。


訓練をしてくれた教官と


このWings Dayでは何個かのバッチグループが集まって
一人一人にCertificateが配られ、一番訓練にParticipateした子が
表彰されていました。
もちろん私は必死について行っていただけなので表彰されず(笑)


晴れて独り立ちした次の日にはトレイニーとして本物の飛行機に乗務しました。

初めてのフライトはエジプトのカイロ
子供の乗客が150人超えるで有名のフライトでございました(笑)

初フライトについても後日書きたいと思います。




これから訓練を始める方は、
何が行われるかわからず不安だと思います。
日本にあるエアラインスクールでは模擬トレーニングなどを
高額でしている場所もありますが
内容は実際にトレーニングに行ってみないとわからないですし、
会社ごとにセーフティーに関する情報は毎年変化するので
そのようなセミナーに参加されてもあまり意味がないような気もします。

というのも、私も某スクールの内定者向け渡航前準備セミナーに数万円支払って
講義を受けましたが、
カタール航空で習う機体も違うし、
同じ消火器でも会社によって呼び方も使い方の順序も全く異なるので、
渡航前に覚えても本訓練では
全く参考にはならなかったです。

個人的にはあまりお勧めしません。


それでも何か準備をした場合は
空港のスリーレターを趣味程度に眺めたり、
アラビア語を少し勉強してみたり、
英語の勉強をしたり。


あとは日本にいる時間を謳歌してください。(笑)
家族との時間を大事にしたり、
あまり会えない友達とこの期に会ってみたり。


渡航したら2ヶ月の訓練後、
さらに約3ヶ月後に行われるA350の訓練をする約5ヶ月から半年、
日本に帰れません。

(日本に就航する機体がA350という機体なので)


渡航準備を終えたら
あとは渡航の日を待つのみです。

頑張ってください^^

応援しています。



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