見出し画像

【初心者】"YouTuberの好きになり方"4ステップ【マーケター/プランナーさん向け】

お久しぶりです、RING LIGHT編集長のおーうらです。

突然ですが、わたしは友人に怒りの感情を見せてしまったことが人生で一度だけあります。
中学1年生のとき、黒歴史というやつです。

「おまえって頑張らなくてもテストでいい点とれるから楽でいいよなぁ!」

という友人の言葉がきっかけです。
当時優秀な姉たちと比べて卓上の勉強に酷く苦手意識があった私は、それがバレないようにテストの点数だけはと必死に隠れて勉強しているのに…という、つまりは、知らんがな事情でムッとしたのです。

「いやわたしだって、努力はしてるんだよね」という感じで言い返してしまいました。私にただ敬意を伝えたかっただけなんだと、すぐに謝ってくれた友人、大人すぎるだろ…ごめんね(※今も仲良し)

で、私はもう大人なので、今はなにを言われたって平気です。

平気…

----------

最近、大人のわたしは怒りました。人生で一度の上書き保存です。

「おーうらちゃんってそもそもYouTuber好きだから仕事楽じゃないっすか!自分が好きなことをお客さんに伝えればいいんだから。こっちは趣味で見るチャンネルしか分からなくて大変なんっすよ」

という偶然お会いした同業者の方の言葉がきっかけです。


「そうですね超ラッキーです!……



…(いいぞ、えらいぞここで黙るんだ)…



…ただぁ…(ああだめだ)



わたしも趣味だけで全YouTubeチャンネルは見ません!でも、インフルエンサーを売る仕事を提供しているのなら、商品を理解して好きになることは仕事の一部で、プロとして学ぶべきことだなって思いますね!そうしないと自信持ってお客さんに勧められないじゃないですか全力笑顔ぉぉ」 

大人の私は伝え方を学びました()、ワンアップ。 

さて、なんか重い話っぽくなりましたが、今回はすごくドライな内容です。
「インフルエンサーって"なまもの"だからよくわからない」ってよく耳にします、ほんとその通りだけれど、それを仕事の質を下げる逃げの言葉にしたくはないですよね。あくまでインフルエンサー施策を遂行するのであれば、誰でも感性の一歩手前まではいくべきかなとほんとに思います。一緒に「インフルエンサーの好きになり方」の超基本をハックしましょう!


例として今回は、YouTuberベースで説明していきます。
※下記は架空のチャンネル「りんぐらいとちゃんねる」です

STEP1:最も再生回数の多い動画の視聴&コメント閲覧

画像4

わかること
何を以てインフルエンサーになったのか
・視聴者から求められている発信の根源

まずは、多くのYouTuberがデフォルトリストとして掲載している「人気のアップロード動画」タブを見てみましょう。その人物が多くの人に知られるようになった所以、象徴するコンテンツに簡単に触れることができます。つまり「あ〜!あの〇〇の人ね!」の〇〇の部分です。大切なのは、そのコンテンツにちゃんと目を通し、そしてどのような反応が来ているか、コメントまで見ることです。どんなに昔の動画であれ、その人がファンに愛される理由が大きく変わることは難しく、今の輝きの土台になっています。

わたしが新しいチャンネルに出会った時は、このリストをまずゔぁゔぁゔぁゔぁゔぁーっとチェックして、ファンになりきって1、2本の動画は倍速などせずに全部見ます。どんなに普段の趣味とは合わないコンテンツでも、リスペクトの気持ちで消費者視点になるんです。仕事です。


STEP2:直近2,3か月間程度の投稿動画一覧を閲覧

画像4

わかること
・直近のチャンネル方向性から見える本人の未来像

次に、そのインフルエンサーの近い未来を見ます。「動画」というタブに飛んで、この2〜3ヶ月間のコンテンツのタイトルと再生数でチャンネルの運用コンセプトをおおむね掴みましょう。数ヶ月の間でチャンネル方針のピボットがあれば、それもチェックしておくと良いでしょう。既に、インフルエンサーという仕事をステップとして、さらに未来を見ている人が増えています(わたしは個人的にこれを夢2.0と呼んでいますが、これはまた別の場所で…)。
簡単にいうと、「こういうお仕事をしたいから、こういう企画動画を配信して、視聴者にとってこういう存在になっておこう」といった。そういうセルフプロデュース視点を秘めているインフルエンサーさんこそ、今後共創的で継続的なお仕事をしていけそうですよね。わたしたちプランナーやマーケターなどの立場は、仕事人として、本人も気づいていないその可能性をちゃんと見極められないといけません。大切な未来のパートナーを知れる場所でもあるのです。

ここで、全体の平均再生数を捉えておくことも大事です。登録者数はあくまで引き立て役なのでそれで本質的な評価はせず、一旦「ほお!このくらいか!」程度にしておきましょう。

そして、本人が歩んでいきたい未来への路線と、再生数が呼応しているかも確認してみましょう。上の画像の例では、やはり"人気インフルエンサーをゲストに呼ぶ回"は再生数に影響していますね。それはそのゲストのファンが流入しているわけで、単発的なコラボ企画のうまみです。ただ、その他の多くの動画コンテンツは特に「もっとインフルエンサーマーケティング市場を気持ちの良いものにしたい」という思いが前に出ており、一貫しています。人気インフルエンサーゲスト回と比べて再生数が少ないことを、悪く評価するべきでしょうか?そうとは言いきれないですね。少なくとも、ニッチな数万人にその思いを正しく届けるメディアとしては、他に類を見ないかもしれません。"タイアップ施策のKPIを再生数にして本当にいいのか?施策目的を見失っていないか?"の論点もここに通ずるところです。

一つの野望のために、ショート動画やゲストの力を使って新しいタッチポイントを作り、そして本当に見てほしい人が残りファン化していきます。ここに真のファンコミュニティが見えてきますね(動画コメントでズタボロにいわれていたら話は別ですが照)。ここまでくると、もうそのインフルエンサーを「よく知ってる」状態に近いです。


STEP3:直近伸びていない動画&コメント閲覧

画像4

わかること
直近求められていないこととその理由(再生数が低い=悪質とは限らない、ある一部に深く需要のある可能性も。コメントで判断)
炎上の火種を察知(視聴者にとって違和感のある発信を繰り返している場合、視聴者との関係値悪化のリスクになりえる)

ここからは、目の前のタイアップ施策に向けたリスクヘッジも含みます。STEP2よりもより直近、数日間での本人の愛され方を確認します。特にここでは、コメントにもよりしっかりと目を通すようにしましょう。STEP2で記載したように、本人の野望のもとであれば"再生数が低い=悪質"とは言えない一方、ターゲットである視聴者にとって直近刺さっていないのであれば、刺さっていない現実も理解しておく必要があります。それが直近のファンと本人のリアルな関係値だからです。

画像の例は極端ですが、つまりそういうことです…


STEP4:直近再生が安定している動画&コメント閲覧

画像4

わかること
最近求められていることとその理由
炎上の火種を察知(再生獲得=良質とは限らない、否定的な意見も拾う)

最後にSTEP3の逆です。直近で再生数が安定している動画から、その企画特徴を掴み、視聴者のコメントに目を通しましょう。そこに再現性があるかどうかという目線で動画を見るだけで、このチャンネルでの企画案や訴求軸がいくつか見えてくるでしょう。それはファンにとっても、そのチャンネルにとっても、企業にとっても自然な文脈になっているはず。なぜならSTEP3までに掲載メディアと消費者理解がだいたい完了しており、なんとなくでも「違和感」を察知できるからです。

画像の例でいうと、「さすがに商材認知獲得のために、編集長のプライベートVlog企画はねぇな、インフルエンサーゲストシリーズの企画提案してみようかな?」ってなりますよね。あくまでシンプルで極端な例ですよ。


さいごに

画像6

さて、STEP4を経て、そのインフルエンサーを好きになれそうですか?



…好きってなんだろうってなりますね。


SPTE4で、最後に「違和感」という言葉を出しました。
編集長おーうら、これが"好きになる"との表裏だと思っています。施策を設計するとき、あるブランドとインフルエンサーを巻き込み設計した文脈の「違和感」に気が付ける。つまり、「ブランド側としてはいいと思いますけど、消費者であるファンとしてはどうなんですかね…?」という一言がいえる。その逆もまたそう。一見小さなお話ですが、違和感は後に大きな歪みを生むことがありますからね。

"好き"になることを努めること、プロのお仕事には必要なのだと思います。




ぜんぜんドライな記事が書けない…



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?