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輝きたければ、憧れは捨てた方がいい。

あなたは何かに憧れたことはあるだろうか。羨望を浴びるアイドル、世界を股にかけて活躍する日本人、仕事のできる先輩。
誰しも一度は憧れ、本気で目指そうと思ったことがあるかもしれない。しかし、その憧れは、危険を孕んでいる。

私は就活をしている時、いろいろな業界を検討していた。年収が高い外資系投資銀行やM&A仲介業、総合商社、先進的でキラキラしたメガベンチャーなどももちろん考えていた。そこには漠然とした憧れがあった。そこで働く人は、自分にはないものを持っているように見えた。ここに入れば、自分にはない何かを掴めるかもしれないと、そう思えた。


ここに多くの就活生が陥る罠がある。


就職活動で大切なことは、自己分析、企業分析だとしばしば言われている。自己分析によって自分が本当に向いていることや、やりたいことを探す。
企業分析によって、入社後にできることや、カルチャーを知る。
そしてその二つがマッチする企業にエントリーする。
面接では自分が本当にしたいことや、自分が理解した御社像を語る。
これがうまくできると、会社側もマッチしていると理解してくれて、内定をもらえる。

では、憧れで企業を選ぶとどうなるだろうか?
多くの人にとって憧れの対象は、自分には持ってないものをもっている存在である。綺麗なオフィスで、自分とは性質の違う人が、自分では思いつかないような企画を、自分にはできないような話し方でプレゼンしている。そんな自分とは違うベクトルのものに憧れ、エントリーしてしまう。それで落ちたらまだいいが、万が一受かってしまったら、入社後苦労するだろう。簡単には、自分とベクトルの違う憧れの人物像にはなれない。しかし同期や先輩はその性質を持っている人が多い。そんな環境では、輝くのは難しいだろう。

企業を選ぶときは、自分と同じ性質、ベクトルの社員が多い、または自分の性質が必要とされているかが重要である。才能があることは、当たり前にできるので、才能があると気づきにくい。自分の才能が発揮されるのは、自分でもできそうなことなのである。
自分は難なくできるが、他の人には難しい仕事をしている時、輝いていると言えるのではないだろうか。

ここまで「憧れ」を批判的に書いてきたが、私が伝えたいことは、自分になく、自分の延長線上にもないものを、無理に追い求めるのは勿体無い、ということだ。
もちろん自分に才能がある分野で、その分野のトップを憧れ、目指すことはすばらしいことである。そんな憧れの存在ははだれもが持つべきである。


大事なのは、自分のベクトル、性質を理解し、自分が活躍できる場を見極めることなのだ。


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