不登校気味の子の親御さん、これはやめてあげてほしい…【小学校の現場から】
公立小学校の通常級の一年生のクラスで支援員をしています。
支援員をして3年目ですが、不登校気味の子や隠れ不登校(学校には来ているが教室にいられなかったり、教室にはいるが授業に参加できないなど…)の子はクラスに必ず数人います。
学校が辛いなら無理しないで休んでほしい、と思うものの、親御さんの辛さもわかるので
なんとももどかしい気持ちでいます。。
ただ、、、
親御さんへ、これだけはやめてほしい、と思ったのが、
「学校に行ったら〇〇をやってあげる(買ってあげるなど)」
「〇〇をやってほしいなら学校に行ってね」
というご褒美制というか、交換条件です。
ご褒美制自体は時と場合によるというか、悪いこととは思いません。
私も心理士さんに紹介されたことがありますし、実際に効果的なこともあるし、私の我儘に息子に付き合ってもらう時などはご褒美制を使ってます。
ではなぜこんなことを言うかというと、
学校という場が親御さんには見えないからです。
学校に行けた=校門や昇降口まで行けた、保健室で過ごせた、などでもご褒美がもらえるならいいのです。
「今日一日教室にいられること」が条件だと、本当に教室が無理な子には、逃げ場が無くなってしまいます。
そうやって言われた子は教室にもいられず、保健室にもいられず、学校からの脱走をはかりました。
何度止めても強い力で逃げ出そうとしました。
先生が話を聞きに来た時、帰ってもいいよ、電話しようか?と言ってくれましたが、なにも答えずにいました。
私は親御さんとの約束の話を聞いていたので先生に伝え(その子に先生に伝えていいか許可を取りました)、「約束があるから帰るにも帰れないんだよね?」と言うと、その子はポロポロと涙をこぼして首を縦にふりました。
親に連絡されたらご褒美がもらえなくなる、だから連絡されたくない、だけどこのままここにいるのは限界、だから逃げ出そうとしたのです。
廊下でですがちゃんとテストや残っていた課題もこなしたあと、余った時間、席でできること(本読み、自由帳を書く)をしていてねという時のことでした。
やらなければいけないことはちゃんとやっています。
でも、親御さんには子どもが学校でどう過ごしているか見えない…。
この子にとって「一日中教室で過ごすこと」はいいことなのでしょうか…。
学校に行けたらそれでOKなのでしょうか。。
いつもいつも、教室で授業をうけられないわけではないんです。
教室でやるべきことをやれる時もあるし、集団の活動に参加できる時もあれば、どうしても無理で保健室で1日過ごす時もあります。
自分のできる範囲で学校生活を過ごしているんです。
それをご褒美で、子どもを縛らないでほしいなと思います。
親御さんの気持ちはめっちゃ分かるんですけどね…。
発達サポーター&小学校支援員です。コーチングセッション、発達凸凹ちゃんのご相談にも乗っています。
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