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日本はそんなに悪いことをしたんですか?


 えっ、読んでびっくり こんなことになっていたのか
 以前から日本の教科書の問題については多少関心があった。「侵略」、「南京大虐殺」など事実に基づかない記載があったり、中国、韓国の内政干渉を受け、更には、教科書検定に当たる文科省官僚の驚くべき左傾化などを見聞していたからである。

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 千葉県成田市在住の塾講師 上田真弓氏が生徒から受けた質問を機に調べて記したのがこの論考である。

(正論 2021年2月号  『副教材が教える 楠木正成は「悪い人」』 上田真弓氏)

 以下、上記論考からの引用、抜粋をしながら考えてみたい。

 生徒の質問、「日本はそんなに悪いことをしたんですか?」

上田氏は言う。副教材に問題があった。
1. 日本が一方的にアメリカとの戦争を始めた
2. 資源を求めてアジアの国々を占領した
3. 日本語の勉強を強制される朝鮮の子供たち
4. 日本の攻撃で炎上するセブ市
5. 鉄道建設ではたらかされる人々
 などなど。

 これらの事々の前段が説明されていないのだそうだ。そこに至るまでの経緯を知っていればよいが、知らなければ日本が一方的に悪いことになってしまう。小学生であればまずほとんどがこの副読本で初めてこうした記述に巡り合うだろう。それが冒頭の質問につながるのだろう。

 思い返せば、小生も小さい頃に覚えた疑問、不審が蘇える。戦争は悪いこと、という紋切り型の説明、そして太平洋戦争は日本が悪いという授業である。亡父は従軍し外地で終戦を迎えたらしい。父から詳しいことを聞いた記憶はないが、祖父母から父と父の兄の二人が従軍したことは聞いていた。父から聞いた唯一の話が「一度、終戦を迎えた地に行ってみたい」という事だったと思う。
 残念ながら父はその夢を叶えられぬままに他界した。父が従軍していたという事、そうすると父は悪い人だったのだろうか、と幼いながらに感じたのだと思う。そして我々の祖先である日本人は悪い人たちであったのかと。。。

問題のある記述。。。

そして上田氏は続ける。
1. 日本は一方的にアメリカと戦争を始めた訳ではない。アメリカはじめ、イギリス、オランダ、フランスなど欧米列強が先にアジア諸国を侵略、植民地としていたのである。
2. 資源は既に欧米列強の手に落ち、東南アジアの資源を独占していた。そして東南アジアの各国の国民は塗炭の苦しみを味わっていたのだ。
3.  日本統合前の朝鮮半島は両班と言われる李氏朝鮮の王族、貴族特権階級を除くとほとんど文盲であり、庶民向けの学校などは存在していない。日本の統合後、日本政府の方針、資金により学校制度が作られ普及したのである。しかも現在の韓国が誇るハングル文字も統合後に普及したのであってそれ以前に広く使われたという事実はない。
4.  当時のフィリピンはアメリカ領であった。アメリカが統治しアメリカ軍が駐留していた。日本軍が戦ったのは、フィリピンという国家ではなく、当時は成立していないアメリカ植民地としてのフィリピンであり、戦う相手はアメリカであった。(小生の私見だが、この辺りは「バタアン半島総攻撃従軍記」火野葦平著を読んでほしい。)
5.  鉄道ではたらかされる朝鮮人。当時朝鮮国というものは成立しておらず日本領であり、彼らもまた日本人であった。この鉄道建設は映画でも有名な「戦場にかける橋」は、タイとビルマを結ぶ鉄道の建設のことであるが、捕虜となったイギリス軍兵士が使役されたのであって日本人(朝鮮の人々を含む)ではない。
他にも
1. 日清・日露戦争に勝利した日本は朝鮮を日本の植民地とした
2. 日本は満州事変、日中戦争をおこし、中国各地に戦場を広げた
3. 日本は東南アジアにある石油などの資源を求めて、太平洋戦争をおこした
4. 日本は満州事変から太平洋戦争までの15年間にわたる戦争で、アジアの国々に大きな被害を与えた

など、事実を捻じ曲げた記述が続くのだという。

論考の題の「楠木正成は悪党」についても同様のようだ。
この悪党とはその時代特有の言葉で今の意味とは異なるが、その説明は無いのだという。このため「生徒が誤解する恐れがある。」のではなく、完全に誤解させている、としている。

日本という国に誇りが持てなくなる子供たち

 これでは子供たちに日本を嫌いになれ、と教育していることになってしまう。なぜ税金を使って将来ある子供たちに日本を悪者であったと教育しなければならないのであろうか。
 米国では、まず自分の国に誇りを持てるようにという教育を行うという。中国でも自分の国は正しいという愛国教育を教えている。中国の教育の是非はおくとしても、自分の国が悪い、と教える国が日本ほかにどこにあるというのか。
 この副教材、というものがどうも曲者らしい。


 上田氏は昨今、小学生のランドセルが重すぎるのが問題となっているとしてこの最大の原因がこの副教材に有るとみている。教科書と併用で同数以上の副教材(問題集、資料集など)が使用されているという。上田氏は自らの経験から(小生も同じだが)学校で与えられるのは無償の教科書のみで、参考書、問題集は自分で本屋に行って選ぶものだった。しかし、今では学校が買わせている。
そして一番の問題としているのが、これら副教材は文部省の検定を受けず、教育委員会が採択するわけでもなく、学校が勝手に購入して児童・生徒に売っているという事だという。これらの副教材は学校でしか売らないので、一般の人は内容をチェックできない。
 また、北海道苫小牧市の矢嶋翼市議が2020年6月の市議会でこの問題について質問し、「副教材は教科書の内容とほぼ同じだ。」、「教科書を補うものが必要というのは教科書事態が不備という事か」と質して、市教委から「学習指導要領の内容を指導するのであり、教科書のみでも目的は達成できる」との答弁を引き出したとしている。

 本来義務教育では、なるべく保護者の経済的負担を軽減される方向で運営されているはずである。それなのに有償の、しかも有害な副教材を強制的に買わされているとはたまったものではないではない。

 日本の将来

 日本の教育はどうなっているのだろう。ただでさえ、戦争反対、平和を守れ、と言っていれば戦争も起こらず、平和が保てると考えている人の多いことに驚くが、これが戦後GHQの指導の下日本人改造計画が連綿と続いてきた結果であろう。日本のアメリカに対する復讐戦争を起こさせないために、徹底的に日本人の精神構造が変えられてしまったのではないだろうか。

 既に敗戦から70有余年、そろそろ目覚めて新しい日本の形を考えなくてはならないのではないだろうか。そのためには、歴史の真実を知り、現代の世界情勢を正確に掴んでいなくてはならない。
 そのためには、教育会、マスコミを覚醒させなければならない。
 

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