見出し画像

髪が長い友だちなら、歯は命だろうか

【文字数:約600文字】

 先日に歯医者へ行ってきた。

 けっこう前から温度に対して痛みが出ており、診てもらうと歯の詰め物が欠けているとのこと。

 永久歯が生えてからも検診をないがしろにしていたせいで、外側くらいしか残っていない歯があり、それが根本的な原因だ。

 それでも歳を重ねて意識を改め、念入りに歯磨きをしたり、モン〇ミンなどの洗口液を使っていたものの、一部に歯垢しこうがあると言われ除去してもらうことに。

 デンタルフロス、つまるところ糸ようじを使うように指導されていたものの、それを怠っていたのが原因かと思う。

 なぜそうしたのかと指摘されたことに対して、私は「面倒だからです!」と明るく応じたものの、内心ではおろかな自分をののしっていた。

 わかっていてやらないのは人間の不可解な点だけれども、早急には命に関わらないため、理由をつけて回避しようとする。

 結果的に除去することになり、短い頻度で通う必要が出たのだから身から出たサビというか、歯についた歯垢と呼ぶべきか。

 さすがに悔い改める気になったので、帰りにデンタルフロスを買って夜の歯磨き後に使っている。

 鏡を見ながら歯の間を掃除する姿は、なんとも滑稽こっけいな気がするし、顔や髪もよく見えて年齢を感じる。

 頼んでもいないのに伸びてくる髪が友だちなら、歯だって自己修復しないものだろうかと、アホなことを考えながら今日も鏡に向かうのだった。

この記事が参加している募集

#この経験に学べ

53,067件

なかまに なりたそうに こちらをみている! なかまにしますか?