とんで トンデ 飛んで
【文字数:約1,100文字】
正直に言って、どうしようか悩んだ第11回の「おたからさがし」はナマモノ、つまり生物を取り上げることにした。
対象を石からキノコに広げた時点で拡大解釈なのだから、自ら動くナマモノまで含めたら、もはや目についた物体は何でもありになってしまう。
しかし待てよと。
マガジンの名前が「おたからさがし」なのだから、私が「おたから」と思えばOKじゃないかと、フライドポテトは野菜だから健康に良いみたいな、吹けば飛ぶような理屈で書くことにした。
雑然としている宝箱から石その他を探したり、未同定のキノコを調べたりするのが面倒だから、こうした脱線は仕方がない。あゝ仕方がない。
前置きはこのあたりにして、下記より始めようと思う。
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ヘッダー画像にしたのは、とある海辺で撮影した「ユリカモメ」かと思う。
調べてみると頭の白い見慣れた姿は冬羽だそうで、日本にいない夏の間は頭が黒くなるのに、それ以外は白のまま変わらない奇妙な姿になるとか。
ちなみに東京の海辺を走るコチラ ↓ も「ゆりかもめ」と呼ばれている。
ざっくり海辺を飛んでいるのは「カモメ」と認識していたけれど、意外にも日本ではお目にかかれない姿があるようだ。
※ 写真につけた( )は想像です。
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お次はカモメと同じく羽を持つナマモノながら、こちらは翅を持った虫、バタフライこと蝶だ。
虫が嫌いだとか苦手と公言する人は多いし、私も積極的に触れるタイプではないけれど、旅先で見かけた翅のある虫を前にして、ただただ美しいと思った。
それはコチラ ↓ を見ていただければ分かるだろう。
うろおぼえながら北海道で遭遇したと思われ、立ち止まって撮影しようと近づいたものの、ここまで接近できたのは奇跡じゃなかろうか。
まわりの灰色から分かるとおり、アスファルトの路面に宝石が落ちているのかと錯覚したし、足は震えていたような気がする。
近づいても逃げなかったのは、たぶん弱っていたからだとしても、死んだ標本ではない、生きた状態だからこそ蝶の美しさが映えると知った。
子供が昆虫採集に熱中する気持ちが分かるし、所有欲を掻き立てられるのも理解できるというか。
こちらの記事で紹介されている方は研究者になったそうで、私と近い体験をしたのかもしれない。
とはいえ、見つけたものを何でも捕まえては人間の醜さを体現することになるだろうから、こうして記憶に留めるだけにするのも大切だと思う。
でもまぁ、ナマモノでない石は拾うけどね。
なかまに なりたそうに こちらをみている! なかまにしますか?