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トコトン理念会議(第2回目) 【ゲスト蔵方さん】

理念は日々の仕事にどう活かされていますか?

【トコトン理念会議とは】
企業や組織にとって理念が大切だ、必要だと言われます。理念について少し調べると、確かにそのように感じます。でも少し、本当にそうなのかなという思いも抱いたりしませんか?理念についてどれだけ本当に理解しているのでしょう。固定観念や先入観なく理念について学び考え、そして、学び考えたことを発信する。それが理念会議です。理念が本当に役立つものであるなら、企業経営や組織運営そして日々の暮らしにまで、理念を生かすことを考えていきます。
https://rinenkaigi.biz/

中野--
こんにちは。
第2回目の「トコトン理念会議」を開催します。
今回はロート製薬株式会社にご勤務の蔵方佑介さんにご登壇いただきます。蔵方さん、最初に自己紹介をお願いします。

蔵方佑介さん(以下: 蔵方さん)--
こんにちは。蔵方佑介です。
現在、ロート製薬(以下: ロート)で人材系の仕事を担っています。
ロートは早くから複業が解禁になったこともあり大学のキャリアセンターで学生対象にキャリアカウンセリングを行ったり、今年の7月からは、企業の人事のコンサルティングをおこなう複業集団にアサインしました。

ゲスト:蔵方佑介さん
2003年ロート製薬株式会社入社。営業、マーケをそれぞれ4年間経験し、その後は、人事にて採用・研修・労務・総務・全社イベント・理念浸透PJTを担当(9年間)。もうそろそろ人事から抜け出したいなと思っていた2020年に、「人財Well-Being経営推進本部」が新設され、そこにアサインされる。人材領域でありながら、数年後を見据えた経営視点でのWell-Being推進を模索中。また、2021年7月より、自分の力を試したい&新たな世界を知りたい気持ちが高まり、People Treesでの複業をスタートさせる。大阪府内の大学キャリアセンターにて学生に対するキャリアカウンセリングの複業も不定期にて継続中。1980年東京都大田区生まれ。2020年の異動に伴い、家族を甲子園・兵庫県西宮市に残し、単身赴任中。2児のパパ。趣味は野球(特に高校野球)とキャンプ。

中野--
僕は以前からロートさんの社風に魅力を感じているので今日は蔵方さんに、理念についてお聞きできることをとても楽しみにしていました。

ロートは理念を大切にする理念がある会社

中野--
さっそくですが、ロートさんの理念を教えていただけますか。

蔵方さん--
当社ではコーポレート・アイデンティティを掲げています。
このコーポレート・アイデンティティには「世の中を健康にするために、自分の進むべき道を見据えどんな困難にもめげず常識の枠を超えてチャレンジし続けること」という思いが込められています。
さらに当社には働く指針になる経営理念(七つの宣誓)※1)「以下:理念」もあります。

七つの宣誓
・私たちは、社会を支え、明日の世界を創るために仕事をしています。
・その為に、いつも謙虚に学び、自らを磨く努力をし続ける決意を持っています。
・励ましあい、協力し合える、社内外の仲間との信頼の絆をなにより大切にしています。
・高い理想を掲げ、熱く語り、エネルギッシュに行動する文化を私たちは誇りに思います。
・明るく、楽しく、和協努力。驚喜(オドロキ)の輪を世界中に拡げていきます。
・まず人がいて、輝いてこそ企業が生きる。主役は人、一人ひとりが自らの意志と力で自立し、組織を動かして行きます。
・私たちの存在を支えてくれる、すべてのもの(自然、社会、人々)への感謝と奉仕を固く誓います。
https://www.rohto.co.jp/company/philosophy/

経営理念(七つの宣誓)とネバーセイネバー(コーポレートアイデンティティ)を、社員が日々の業務のなかでどのように活かしているか?は人それぞれ違いますが理念を大切にする理念はある会社だと思います。

中野--
「理念を大切にする理念がある」とは?
具体的に教えていただけますか?

蔵方さん--
社内ではそれを大事にしようという考えはあると思います。それは、記念式典などで会長や経営幹部が話をする際、理念を引き合いに出すことが多く、そのことが認知度の高さに繋がっているのかも知れません。

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日々の業務を通して、理念を理解する

中野--
蔵方さんが新人研修を行われる際、理念のことを話されますか?

蔵方さん--
一時期は新人研修で理念について説明したり、先輩を呼んできて理念にまつわるエピソードを語ってもらったりしていました。
しかしロートでまだ仕事をしたことのない新人たちに話しても絵空事のように聞こえるのでは?と思い、葛藤した時期もありました。
ある日、入社して5年目の社員が僕に「新人研修のときに説明を受けた理念のことがようやくわかってきました」と言ってくれました。僕はとても嬉しく、このエピソードをきっかけに新人研修時では、絵空事に感じられたとしても、しっかり自分の言葉で伝えることの必要性を感じました。

中野--
素敵なエピソードですね。
では蔵方さんご自身は、日常の業務で理念を活かされていますか。

蔵方さん--
僕は人事なので「七つの宣誓」の中で、人に焦点を当てた「励ましあい、協力し合える、社内外の仲間との信頼の絆をなにより大切にしています。」と
「まず人がいて、輝いてこそ企業が生きる。主役は人、一人ひとりが自らの意志と力で自立し、組織を動かして行きます。」をつねに意識しています。本来は職種にとらわれず、「7つの宣誓※1」にある七つすべてを自分の仕事に散りばめられたらいいのでしょうけどね。

理念を理解して仕事をして欲しい

中野--
たとえばロートさんでは理念を朝礼で毎朝理念を訓示したり、ことあるごとに理念を共有しなくても会社の指針として自然と浸透している感覚でしょうか。

蔵方さん--
そうですね。軍隊のように理念を覚えなければいけないとか新人研修の時大声で叫ぶと言ったことは一切ありません。
逆に会社としてはそのようなことはしないで欲しいと思っていて…。
そんなことより理念の意味や言葉の表現、語彙(ごい)の使い方を理解することが大事だと思っています。たとえば「つくる」という漢字を「作る」ではなく「創る」を使っているのはなぜだろう?
深く読み込み理念をしっかり理解して仕事をして欲しいというのが会長の想いです。

村中--
ロートさんの理念は、今の会長が創られたのですか。

蔵方さん--
そうです。
およそ15年前に現会長が創りました。
その前は「和協努力」という理念がありましたが現会長は就任するまでの90年間をベースにしつつも、先代の理念を踏襲したいという気持ちはあったようです。その後、現会長が創った理念は社内に浸透しています。

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トコトン理念会議は、理念について気軽に楽しく議論する場として運営しています。オンライン開催ですので、お気軽にご参加ください♪

大切なのは、お客様にWell-Beingを感じていただくこと

中野--
蔵方さんは2年前に、人事部から新設された「人財Well-Being経営推進本部」に移られましたがWell-Beingの位置付けを教えていただけますか。

蔵方さん--
Well-Being(良い状態・しあわせ)は理念と通じるものでもあり社員のみならず、お客様にもロートの製品を通してWell-Beingを感じていただきたいと思っています。
社員にとってWell-Beingは、給与がよかったり、休暇が多いことなどと感じることもあるでしょう。
しかしなによりお客様にWell-Beingを感じていただくことを自らのWell-Beingと感じることがロートの社員としては不可欠です。

河村--
ロートさんには、いろんな職種の方がおられますがWell-Beingの受け取り方は人によって違うのでしょうか。

蔵方さん--
違いますね。
職種、雇用形態、年齢、家庭環境などが違うようにWell-Beingの受け取り方も違います。
ただ、先ほども話しましたがお客さまにWell-Being感じていただくことを社員がWell-Beingと感じることは何より大切でもし感じることができなかったらうちの会社にいてもハッピーにはならないと思います。

河村--
そうですか。僕は理念が社員のよりどころみたいなものと思っていましたが…。
「お客様にWell-Beingを感じていただくことを大切にロートで働いてください」というのはわかりやすいメッセージですね。
組織としての強さを育むものだとも感じます。

中野--
理念こそ、企業の絶対的物差しですね。
私たち3人は、これまで理念について考え、時には理念って必要なの?とさまよい続けましたが行き着くところは、理念は企業の物差しなのかも知れないなぁと、蔵方さんのお話を聞いていて感じました。

蔵方さん--
そうですね。ロートの理念に共感できない場合は会社から去ることもできますからね。雇用関係的に会社からはそのようなことを理由に退職勧告できませんが、自ら辞めることができるのはサラリーマンの特権ですから。
僕としては、お客様や社員、さらに取引業者さま、投資家様など、ロートに関わる人に、当社の価値をどのようなストーリで語れば伝わるのか?
ロートを語るための理念はなんだんだろうと、今日、皆さんとお話をしていて感じることができました。ありがとうございました。


中野--
今日はどうもありがとうございました。

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