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#RinDaの台本0412 総括

どうも、RinDaです。

今回は、私がTwitterで投稿した
#RinDaの台本0412  の
総括をしていきます。

今回のテーマは「元気」

重い設定をどう解釈し、
単純なセリフに盛り込むかが
課題となるところ。

「難しい」というコメントが
目立った今回の台本。

にもかかわらず、
たくさんの方にご参加頂きました。
ありがとうございます。

引き続き、
お付き合いいただければと思います。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆

設定のおさらい

今回の台本、
セリフこそ日常的なものですが
設定を複雑にしました。

男性台本は、
突然の心臓病に倒れ、
一年の闘病を強いられる

一命をとりとめたが
いつ死んでもおかしくない
と宣告を受けた男子高校生

留年しているが、
高校生活を全うするために
三年生に復学する。
女性台本は、
高校一年の終わりに持病を再発し、
三か月の治療の後、
三か月の余命を宣告される。

そして二年の新学期、
彼女は何事もなかったかのように
友人の元に姿を見せる。

といった具合で
演技としては「元気」

その裏では極限状態
作り出さなければなりません。

かなり難しいことですが
挑戦することで

どうしたらいいのか
考えたでしょうし

どうしたらよかったのか
考えていくことができます。

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男性台本の総括

これは女性台本を
読んでいただいた方にも
該当する人が多いのですが

全体的に「元気」の演技が
得意でない方が多い印象です。

落ち着きがなく焦っているような
演じ方が目立ちました。

演技と言うものは不思議なもので
心理テストみたいな側面があります。

台本に相対して、
どうしていいかわからなくなった時、
自分自身を台本に投影することが多い。

人間は知っていることしかできません。

全ての人がそうだとは思いませんが、
「友達作りが苦手な人が多いのかな?」
という感想です。

私も演技を学ぶ以前は、
コミュニケーションが苦手でした。

人の気持ちがわからず
手探りで行動しながら
間違い続けてきた。


そうした失敗の記憶
私を声優に駆り立てた

そう思っています。

知らないことは知ればいい。

出来ないことは
出来るようになればいいだけです。

まずは、身近にいる
明るい性格の友人の観察から
始めてみましょう。

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女性台本の総括

女性台本は男性台本の
まっすぐな台本とは違い
「嘘をつく」ことが主題となります。

男性台本と同様の観点から行くと
「はぐらかしたり」「嘘をつく」のが
苦手な方が多いみたいですね。

また、「不安さ」をどうにか
表現しよう
と苦心してる方も
多く見られました。

そちらに気を取られ過ぎて
「元気」がテーマであることを
忘れているような音声

少なくなかったと思います。

「もし、自分がそうであったら」
考えることはとても大切なことです。

しかし、目指すべきは
台本に記された芝居の成立なので、
自分自身にとらわれ過ぎるのは
あまり良くないと思います。

私の考えとしては、
彼女が死に対する不安を
全て抱えたまま登校することは
あり得ない
と思います。

私だったら、
部屋か病院に引きこもります。

それでも、学校に
行かなければならないのであるなら
友達と再会した瞬間、急に不安に駆られ、
逃げ出す。泣き出す。叫び出す。

そう考えました。

そうならないためには、
「死んでも、友達に病気の真実は
伝えないし、悟らせない」

という覚悟が必要になります。

それがわかれば、
演じ方はかなり絞れてきます。

とはいえ、設定を細かく
お伝えすることができない演技環境なので、
「わかって当たり前」とは
口が裂けても言えませんね。

皆さんホント、
よく演じてくれたと思います。

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答えは単純明快

私はこの台本を眺めながら
ある数学の公式が頭に浮かびます。

それが
(x+y)(x-y)=x^2-y^2
という乗法の公式です。
(「^2」とは二乗という意味)

記憶が正しければ、
乗法の公式は他に二つ
学校で習うはずなのですが

他の二つには「xy」の項が
あるにもかかわらず、
この公式には存在しません。

理由としては、計算すると
「xy-xy」となり「±0」になるから。

実は今回の台本、設定には
重々しい内容が書かれていますが
セリフの内容と打ち消しあいます。

女性台本の総括にも書きましたが、
登場人物にはすでに
死に対する覚悟が決まっています。

「覚悟」とは「悟りを覚える」と書きます。

悟りとは「自らが成すべきこと」

覚えるとは「習得する」ということ

彼らは
「余命に左右されない人生」
すでに選び取っています。

つまり、彼らの中には
余命に人生を左右される人生は
存在すらしていません。

よって
A.「元気」に演じる

Q.E.D

元気は人それぞれ

この台本は「元気」を意識して
読めれば合格となります。

まあ、元気を演じている人間を
役者は演じるわけですから

しかも、それが相手には
バレないようにしなければ
ならない
となると

元気に演じれば、芝居は成立します。

元気のレベルは何でも構いません。

男性台本なら、
普通に新しい友達を作れば良くて

ノリのいい奴なら
相手の懐に飛び込む感じ

人見知りなら、
慎重かつ丁寧に接する感じ

女性台本も
病み上がりに友達に
元気に再会すれば大丈夫です。

天真爛漫な子なら騒がしく

落ち着いた子ならおしとやかに

自分が得意とするキャラで
想像して演じてくれれば
それでいいと思います。

とはいえ、
「元気に演じるだけです」
だけだと皆さんの苦心が
無駄になった感じがしますよね。

だから、という訳ではありませんが
「元気に演じる」では、90点。

あと、10点分
評価の余地を残しておきました。

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極度の緊張状態

これがもしアニメなら、
不安を演出するのは、
カメラワークで行うはずです。

あえて俯瞰の絵とか、
キャラの足元を移すとか、
そんな感じのやつです。

しかし、
余命を迎える前か、
迎えた後かは分かりませんが、
登場人物たちが、

「なんとなくおかしかったよな」

とセリフ外にも思えるような
セリフ回しが出来たら
声優として泊がつくってものです。

では、何をすればいいのか。

端的に言えば
「反応速度の変化」です。

彼らは普通を演じ通しているものの
内心はヒヤヒヤしています。

一瞬でも気を緩めたらバレる。

そんな精神状態です。

敵地に送り込まれたスパイ
近しい精神状態とも言えます。

受け答えひとつミスしたら、
自分の望んだものは得られない。

「死んでも真実は語らない」

つまり、バレたら死ぬ。

正気の沙汰ではありません。

役者がそれを忘れて演じるのと
頭に入れて演じるのでは
明確な差が表れます。

不安の演出

極度の緊張状態に置かれた
彼らの言葉選びは洗練されています。

精神が安定している限り、
彼らはそれを「余裕」という形、
もしくは「自然」という形で
言葉にして見せるでしょう。

では、安定を欠いたら

おそらく「即答」か「熟考」です。

なので、
この台本に不安を演出するのであれば、
精神の安定を欠くシーンを見つけ出し
そこに対して、「間を入れる(熟考)」か
「間を無くす(即答)」をすればいい。

男性台本なら「いや~」以降のどこか

女性台本なら「だから三か月。」ですね。

男性側は分かりやすく
熟考のセリフが入ってますね。

女性台本は「完治だもん」をきっかけに
「だから」を急がせるって感じでしょうか。

ちなみに、女性台本の「三か月。」が
「、」ではなく「。」な理由は、
ここで切り替えの演技
入れて欲しかったからです。

「だから」と急いで出したものの
取り戻したいはずの「三か月」が
いつの間にか残りの「三か月」に
持ってかれてしまい、ここで止まる。

とかできたら、すごくいいな
って思ってました。

ま、あくまで理想というやつです。

まとめ

ま、とにもかくにも
まずは「元気」を仕上げること。

自分の普段の声の調子や、
他人のテンションなんかを
聞き逃さずに感知して、
自分の中に「元気な音」
というものを確立させましょう。

感情が表に出るなんてマレで、
ほとんどが水面下で行われています。

派手なシーンを練習するのもいいですが
作品のほとんどは地のテンションなので
研究を怠らない様にしましょう。

「普通にやる」が
一番難しいってなもんですよ。

RinDa

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