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エッセイ

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日常のひらめきをまとめています。
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記事一覧

城ヶ崎とわたしの奇妙な攻防

わたしのもとに届いたのは、そんな手紙だった。 その後もつらつらと、わたしが書いたものへの…

生まれつき「ノート好きになる環境」は整っていた。

夫はメモを取らない。予定は自分に自分宛てのメールを送るだけ。なにかを書く仕草さえ、ほとん…

マリカーしてただけなのに、部屋がどんどんきれいになる話

ソファのすぐ横で、猫たちがまどろんでいる。 私はコントローラーをカチカチと鳴らしながら、…

たった1行の"追伸"で、急に打ち解けた話

「もし2人の能力が同じだったら、どうする?」彼女は、わたしの憧れの人だった。 三十代前半…

わたしが”黒いノート”をつくる理由

そうか、そうだったのか──。 驚きと納得のあまり、先生の声が遠くなっていった。 あれはた…

大人の"感性"の育てかた─物書きにこそ「ジェスドロ」をおすすめする理由─

午前5時。子ども部屋のドアを、父がノックする。 「朝市行くよ」 「やだよ。ねむいもん」 …

100〜
割引あり

百年レシピ

「ばっちゃが亡くなりました」 母のLINEを見て、家族で青森に飛んだ。 マスク姿の母に、6歳の娘は飛びつき、3歳の息子はぽかんと口を開けて固まった。「バァバ」というのは、ユーチューバーのような、スマホ画面の向こうの存在だと思っていたようだ。 「ばぁちゃん、寝たまま亡くなったんだって?」 「んだって。幸せな死に方だなあ」 「96まで生きたんだしねぇ」 火葬場で出会う人すべてが確実に年齢を重ねていた。浦島太郎になったような虚しさを覚えた。 食卓に母の手料理が並ぶ。夫や子

キミの寝顔を見て、泣きたくない。

手渡されたのは、ぱんぱんにふくらんだ封筒だった。渋々アイロンを置く。 「ねえ、なんでまま…

「きらい」を知ると「好き」がわかる。生きやすくなる。

小学生のころ、「プロフィール帳」というものが流行っていた。バインダーにたくさんのプロフィ…

ほめ言葉は、記憶をすり抜けて蓄積される。

誰かがくれたほめ言葉というのは、記憶をするんと抜けて、こころの一番根っこの部分に溜まって…

子どもの機嫌を少しだけ変えられる「予言」の魔法

何かをはじめる前には、大人だって心構えが必要だ。あらかじめやることがわかっていたら、少し…

「素敵フィルター」をかけすぎない。

ママでも妻でもない「私」だなんて、2年以上も忘れていた。 仕事でもなく、誰に会うでもなく…

続けられる自分になる魔法|Checkの”S”化

「みそカツと、ふつうのイタリアンどっちがいい?」 名古屋に住む友人に会ったとき、こう聞い…

時間術の公式② |可変時間の求め方

ーー時間がない。 「可変時間」を把握していない人ほど、この悩みに陥りがちだと思う。 可変時間とは? 自分でコントロールできる時間を「可変時間」と私は呼んでいる。 たとえば、 【朝時間】いつもより5分早く起きてみる。夜1時間早く寝て朝1時間早く起きる。 【通勤時間】ぼうっとするのではなく、調べものや計画、趣味(読書やゲーム)などに充てる。ひと駅前で降りてウォーキングをする。 つまり、ただ過ごすこともできるし、工夫して過ごすこともできる。そういう時間のことだ。 こうし