私が日記を書く理由

日記を書き始めて9年目になる。
日記をここまで続けることができたのは、自分なりに3つのルールを決めたからだ。
ⅰ 毎日書かなくてもいい
ⅱ 他人の悪口は書かない
ⅲ 出来事より感じたことを書く
心の中で決めたルールのおかげで、書けなかった期間もあるが、今では日記だけは自信をもって
続けているもだということができるものになった。日記を読み返すと、未来に希望を抱いていた自分、些細な言葉にときめていた自分、明日が楽しみで仕方ない自分など、いろんな自分に出会うことができる。

 ただ、日記を続けられたのはルールを決めたからだけではない。それに気づかせてくれたのが、「仁」というテレビドラマだった。ヒロインが慕う主人公に最後に送った手紙には次のようなことが書かれていた。
「なれど きっとこのままでは わたくしは いつか全てを忘れてしまう この涙の訳まで失ってしまう
  なぜか耳に残っている 修正力という言葉
わたくしは この思い出を無きものとされてしまう気がいたしました
ならば と筆をとった次第にございます
わたくしがこの出来事に抗う術はひとつ この想いを記すことでございます」
日記を書こうと決めたのは高校生初日。高校時代の青春をいつまでも残しておきたい、私の記憶にある一瞬のときめきを忘れずにいたい、と思い、ノートを机から取り出したのを覚えている。今でもこの想いが変わらないからこそ、私は日記を続けることができている。
 今は悲しくもあの頃のような青春を書いているわけではない。社会人3年目が抱える仕事の悩み・恋愛事情、日々感じるふとしたキモチ。忘れたくない出会いの連続を残したくて私はペンをとるのだ。
 誰もが驚くような充実した毎日を過ごしているわけではない。だけど、今日も私はノートの1ページに今日の感じたことを綴らずにはいられないのである。
 いつか、未来の自分が今の私を思い出すその日のために。

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