巻き爪と鬱病
足の形が悪いのか
しょっ中マメができたり、巻き爪気味になるので
フットケア専門店に行ってみた
初めて訪れるお店だったので
問診票に記入し、早速治療開始
いつも履いている靴のことや足の癖
はたまたネイルやダイエットのことまで
担当してくださる女性の先生と
色々お話ししていたところ
前職は精神病院に勤めていた、とのこと
(医療関係といえば医療関係だけど
精神病院とフットケアって、かなり違う分野だなあ…)
と思いながらお話を聞いていると
先生「実は精神病棟に入院している方には
巻き爪で悩んでいる方がとっても多いんです」
わたし「え…そうなんですね!!
でも入院してる方ってあんまり出歩かないイメージがあるけど
それでも巻き爪になるんですね?」
先生「いや、実は逆で
爪って元々放っておいたら巻いていってしまう性質があって
普通に歩いている時に地面からの反発を受けるから
過剰に爪が巻かれることを防いでくれるんです!
なので巻き爪って運動不足の方やご高齢の方が多いんです…
特に精神病棟に入院している殆どの方は
かなりひどい巻き爪状態なんです」
わたし「そうなんですね!!知らなかったです!!
でもそう考えると運動不足と精神病って
なんか関連性がありそうですね…」
と
運動しないから精神を患うのか
精神を患ったから運動しなくなるのか
「卵が先か鶏が先か」みたいな問答をしていると
先ほどまでにこやかだった先生のお顔が
急に暗くなる
先生「実は今の仕事に転職したのもこれが理由で
巻き爪が本当にひどくなった患者さんには
仕方なく月に一度、爪を切る治療をしなければいけなかったのですが
この治療がかなり痛みを伴うもので…
患者さんの中にはトラウマになってしまって
自分で爪を剥いだり
中にはわたしたちに飛びかかってくる人もいたんです
なのでもっと違う方法で巻き爪の方を治療したいと思って
今の仕事に転職したんです…」
わたし「えっ…、ええっ!?!?」
と
その後も精神病棟内で起こった
様々な衝撃的すぎるエピソードを教えてくださる先生
わたし「でも先生すごいですね…
そんなご大変な経験をされたのに
それでも巻き爪の人を治したいと思えるなんて…」
先生「そうですね、辛い経験だったからこそ
一人でも多くの巻き爪で悩んでいる方を救えたらと思ってます!
爪って本当に大事なんですよ…」
と
その後も、巻き爪が歩き方や姿勢
そして将来的には膝や腰に与えるダメージなど
詳しく教えてくださった先生
40分の治療時間終わり
帰り際に
わたし「ありがとうございました!!色々勉強になりました!」
とお礼を伝えると
先生「とんでもないです!またお待ちしております!
忘れないでくださいね、歩行中の一歩一歩が大切ですよ!
ちゃんと歩いていきましょうね!」
と一言
ということで
「巻き爪が先か鬱病が先か」問答に
確実な答えは出せませんが
どうやら日々の歩行と巻き爪防止は
健康でいるためにかなり重要らしいので
先生「病棟に出勤したら血だらけの爪が落ちてたりしたんです…」
というエピソードを思い出しながら
(これからはもっと気をつけねば…)
と
足の爪を意識しながら
一歩一歩ゆっくりと歩いて帰ったのでした