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GARAGE SALE 倉敷青木窯にて

 2024/5/5.6 倉敷青木窯でひらかれた三宅くん、須浪亨商店須浪さん、BAILER岩尾さんによるガレージセールに呼んでいただき、コーヒーを淹れさせていただきました。おやつも焼きました。使ったお野菜や米粉も並べて、ちいさな市場のような場所を作りました。

三宅くんちのキッチンの窓を開放してもらいました
こんなかんじ。

 オープン前から想像をはるかに超える行列ができており、会に対する期待度が伺えました。なかなかの破格でいいものがずらりと並んでおり、大きいものから小さなものまで、両手で抱えるように購入して帰られる方も多く。わたしは、三宅くんのカフェラテが美味しく飲めそうなカップ、羽島焼の水差し、須浪さんご夫婦コレクションよりグアテマラの動物の置物、どこかのアジアの民族のテーブルランナー、角のある生き物のブローチ、BAILER YOKOさんのお下がりパンツ、バッグ、母への贈り物をいくつか、と書き出したらたくさん、頂きました。お目当てのものたちを手にしたのち、コーヒーを飲んでゆっくりしたり、コーヒー片手に出店者と立ち話をしたり、おやつをその場で食べてくださる方も多く、こうしたスペシャルな時間をこっそり彩るコーヒーとおやつもいいなあと思いました。

びっくりな賑わい。天気も良く、ありがたかったです

 コーヒーはお世話になっているイマジンコーヒーの豆を使わせていただき、軽やかな春の陽気と三宅くんちの裏山の青々とした木々たちをイメージして、たくさんのものたちをあれこれ手に取りながらゆっくり飲みたくなるような、ほっとするけど口に入れた時から鮮やかに変化を感じられるブレンドをつくってみました。エチオピアがベースで、インドネシアとディカフェを合わせました。ブレンドのやり方も決まりみたいなものも全くわからないけどやってみてあれこれ微調整する中でも発見がありました。コーヒーをすこしずつ言語化できるようになってきているのも感じられました。感謝です。

ガレージセールの様子を眺めながら淹れるのよかった

 おやつもこの日に向けていろいろと試作していろんな人に食べてもらって修正してまた食べてもらって、を重ね、そうしていくうちにこうすればこうなる、ということがなんとなくわかるようになってきました。ベースにあるのは摂さんと愛さんのつくる、おいしくて美しくて元気が出るだいすきなSetsのおやつとその考え方。Setsのおやつを作らせてもらってなかったら、自分で自分のおいしいと思うおやつをつくってそれを誰かに食べてもらうことなんてできなかったかもしれないなと思います。そして、個包装して販売するために、菓子製造許可のあるSetsのキッチンも貸していただきました。おんぶにだっこです。

火の入りがすごく良く、膨らみがよい!
IMAGINE.COFFEE ROASTERY / Sets bakerのキッチン

 また、できるだけ身近なひとたちのつくっているものを使いたいなと思い、今回はいつもお世話になっているGood Life Farmさんのディル、地元長崎で良くしていただいていたKOMEKOYAさんの米粉、彼の幼馴染 鹿児島ウエストファームさんの新玉葱を使ったマフィンをメインで焼きました。誰がどこで育てたこの食材を使って、とそんなやりとりがひとつあることで、おやつはおやつなんだけれどもそれ以上のなにかになったような・・おやつを手に取ってくださった方とわたしと食材とその作り手の方を繋いでくれた気がして、その奥行きが自分自身で感じられたのと、それが食べていただいた方にも伝わっていたら尚よいなと思いました。

 許可類に関しては、倉敷保健所へ臨時の営業許可を申請しました。すべて電話やメールでのやり取りで完結でき、調理という調理も無いため現地の視察も省略となり、すごく身構えていましたが割と緩くてよかった。という印象でした。勉強になりました。

 そして、せっかくやらせてもらうなら、と自分の屋号を考えました。市(ichi)。

Hello. My name is " ichi ."

いまは名もなき市場。幼い頃に母親に手を引かれながら歩いた近所の市場の活気。どさっと積まれた野菜や果物、魚や肉、花々、天ぷら、お団子や饅頭。お店の人たちは元気でやさしく、お客さんたちは品物を眺め、手に取ってはワクワクしている。あの耀う光景を、鮮明に思い出すことができる。その光景を含めて市場だったのだ、ということが今になってやっとわかる。人の手でつくられ、思いのこもったものたちが集まるにぎやかな市場のような場所をつくりたい。そしてあの人のお野菜をつかった日常のおやつ、あの人のうつわで飲むコーヒー、日々、だれかの存在を感じる、そんなささやかなしあわせを大切な人たちと共有ができればいいなと思う。そんなことをなんとなくぼんやりと考えていました。三宅くんがガレージセールにさそってくれなかったら、形にすることさえなかったかもしれない市場。

三宅家の猫、アリーさん

 わたしはいつもつくづく、誰かに背中を押してもらっているなあと思います。ありがとう。この数週間忙しなくて、夢中でやり切りました。来てくださった方ありがとうございました。またどこかでお会いできたら嬉しいです。

いい場所なのよね。
ありがとうございました。

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