見出し画像

伝えたいことはあるか

歌の師匠のライブ見に行ってきました。映画音楽あり、テクノあり、ジャズありの盛りだくさんの楽しいライブでした。
師匠が一緒に帰ろうと言ったので最後まで残ることに。
最後まで残っていた師匠の知り合いのグループに混ぜてもらうことになり師匠が私を紹介してくれました。
「私のレッスンに通ってくれてるリンさんでーす」
「リンです。よろしくお願いします🙇」
となごやかなムードで混ざることができました。
ちょっと人見知りな私はその場の雰囲気をなるべく壊さないようにでも参加型になるよう(受け身にならない)努力しました。

しゃべってると(ハイソサイティなお上品な方達だな)ということがわかってきました。そしてその中にお一人芸術家の方がいました。
結構ワインとか飲まれてたそのお方がおもむろに
「あなたは歌で何を伝えたいの?ちょっと歌ってみて」

はて?伝えたいこと?カラオケが上手になりないだけ。歌えってか。じゃ今練習中のaikoさん歌うか。
♪あ〜ぁあ〜ぁ〜恋をしたのは〜♪

「違う違う!aikoじゃなくてあなたが伝えたいことよ」

伝えたいことは別にないんだよなーカラオケで上手に歌いたいだけなんだけど………
「伝えたいことは別にないです」
「あなた、それじゃ全然ダメってこと、わかる?」
わかるようなわからないような。
「はい、そうですね」

なんだか場が一瞬で凍りついてしまいました。周りの人が「リンちゃんはまだ修行中なのよ」とか「ごめんねーこの人酔っぱらいだから」とかフォローしてくれました。
たぶん、たぶんですけど、この芸術家の人は私が師匠の弟子だと勘違いされたと思われます。
さすがにカラオケが上手になりたいだけの人とプロのボーカリストだと向かう先が全然違うのはわかります。
これをピアノに置き換えるとどうなのかと考えました。まるで泉から神様が金と銀と銅の斧を持って現れたみたいです。

「お前はピアノで何を伝えたいのか」

考えました。なんだろう。ピアノが好きなんだけど。音のハーモニーの素晴らしさとか。
楽しい。弾いてて楽しい。

楽しさを伝えたいのかもしれないです。
楽しいよー弾けるようになると楽しいよー

何を伝えたいのか。
考えてみると意外にいいかもしれませんよ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?