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私のイチオシ「アフターコロナのエンタメ業界聴き比べポッドキャスト」

こんにちは。アライ@翻訳です。
(音声版でも配信しています。リンクはこちら

さて、おすすめポッドキャストの一押しエピソードのご紹介です。今回はテーマに沿って2本まとめて行きたいと思います。
テーマは「アフターコロナのエンタメ業界聴き比べポッドキャスト」

1.ミュージカル業界

まずはNY Timesのニュース系番組「The Daily」からの一本です。

3月以来劇場閉鎖を余儀無くされているブロードウェイ。舞台で演じる役者たちも無収入が続き、劇場運営側も営業開始がいつになるとも分からない状態の中で日々のクリーニングやメンテナンスに出費がかさんだりと、苦しい状況が続いています。

こちらのエピソードでは、そんなコロナ渦で行われた実験的な舞台の復活劇を追っています。

ある日ニューヨーク・タイムズの記者のもとに届いたのは、マサシューセッツである舞台公演が計画されているという知らせでした。向かった先にいたのは、10人ほどの役者がソーシャルディスタンス(社会的距離)を取りながら行う練習風景。

普段イメージする舞台というのは、白熱する近距離での演技だったり、一糸乱れぬダンスだったりしますが、その全てが現状ではタブー。

今回選ばれた演目「Godspell」は、元々出演者の数が少なく、近距離での演技も比較的少ないものでした。とは言っても、パンデミックの最中で行われた舞台というのは前例もなく、組合などから決まった規定があるわけでもない中で、手探り状態で一進一退の日々が続きます。

そして、遂に開演の日。多くのブロードウェイファンが体温チェックと除菌ジェルを越えた先に戻ってきた舞台は、チケットソールドアウトの大盛況に終わります。

コロナ渦の中でも、あの華やかなブロードウェイの復活の糸口に繋がってほしいと願う様なストーリーです。

2.映画界

続いては今の映画界を取り上げた1本。
こちらは、ニュース解説メディアのVOXから配信されているニュース系番組「Today, Explained」からの紹介です。

こちらも、アメリカではブロードウェイと同じく営業停止が続いていた映画館ですが、アメリカ国内でも州によっては営業再開が可能な場所も出てきました。

とは言っても、既に夏休みの大作映画が公開を大幅に延期したり、ネット上での公開に踏み切るなど、業界の中でも大きな変化が起きていました。それによって、映画館側は例え営業再開ができたとしても、上映するものが無い、という事態に。

もちろんソーシャルディスタンスを取りながらの運営だと、そもそものチケットの売り上げも通常より大幅に減ることとなり、またマスク必須となるともう一つの稼ぎ頭である飲食物の販売方法も検討が必要になります。
要は、いまの状態だと営業再開した方がもとが取れない、ということに。

ただ、ここで大ヒットが見込める大作の公開が発表となりました。

クリストファー・ノーラン監督の「TENET(テネット)」。この監督、IMAX専用のカメラで撮影したり、劇場で見てもらうために最適な技術を使うことでもよく知られており、ハリウッドでもトップのマネーメイカーとも言えます。
初週の興業収入は日本円で22億円。世界一斉公開はできず、各地バラバラの公開となったものの、コロナ渦ではまずまずの滑り出しのようです。

そんな中、今後のハリウッドがどのように映画製作を進めていくのか、映画館の運営のあり方、そしてネット上の公開という選択肢がどれだけ現実的になるのかなど、VOXのレポーターがインタビュー形式で答えています。

3.The DailyとToday, Explained聴き比べ

今回の2本ですが、実はどちらも人気のニュース系の番組です。偶然にも、1日違いでリリースされたエンターテイメント業界のエピソードとあって、実は聴き比べするにも面白い2本です。

The Dailyは、今回の一人のレポーターがドキュメンタリー調で送るシリアス且つ心を揺さぶるような話の組み立て方である一方、Today, Explainedはカジュアルなインタビュー形式。今回は映画がテーマということもありますが、効果音をうまく使いながら笑いを誘っています。

この違い、両方の番組を普段聴いている私から聴くと、今回紹介するエピソードは番組それぞれのスタイルが上手く出ている1本だと思います。

ニュース系のポッドキャストは数多くありますが、こうしてそれぞれのスタイルを確立することが、リスナーの奪い合いではなく、両方のリスナーになるファンを増やしていくのではないかとも感じています。

4.最後に

今回は、一つのテーマをもとに2つの番組の聴き比べといった要素も含んだ2本の紹介でした。

個人的にも待ちに待った映画の公開、そしてミュージカルの再開の兆しに嬉しいニュースでありつつも、コロナによって急速な変化に挑戦する最新の業界の動きも把握できるというエピソードです。

久しく劇場で映画や舞台を見ていないな...と思った方はぜひ、業界の現状をこの一押しエピソードで聴いてみてください。

それでは、次回のnoteで。

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