見出し画像

ポッドキャストを聴いててよかった事

こんにちは。アライ@翻訳です。
(音声版でも配信しています。リンクはこちら

以前、ポッドキャストにハマった理由について書いたのですが、こうしてポッドキャストの広報活動を続けながら、最近ふと改めて考えるようになったことがあります。

それは、ポッドキャストを聴いててよかったことは何か?

英語学習に役立つとか、世界のニュースが聴けるとか、いろいろ実用的な利点もあるんですが、結局個人的に何が良かったのかと考えると、ポッドキャストを聴いていることで話すネタができて、喋る自信がついたという事に行きつきました。

今回ここに書くのは、個人的な体験談です。

1.初めて会う人と、話が続かない

2013年、香港に一人で移住したころ、知り合いは1人いたものの、友人と言える人はまだいませんでした。
その知り合いからごはんに誘われると、必ずその友人が10人近くいて、グループでの食事に。その時一番怖かったのが、初対面の人と話をすることでした。

英語での日常会話には問題ないレベルで渡航したので、むしろ英語喋って練習してやる!ぐらいの勢いで来たんですが、話が続きませんでした。

理由は、こちらから話す話題を特に持ってなかった事。

自己紹介の部分は、相手がどんどん質問してくれるのでそれに答えれば会話が繋がっている(感じ)になるんですが、それがいったん終わってしまうと、今度はこちらからボールを投げなきゃいけない。

喋りかけるタイミングを見つけられず、だんだん声も小さくなって相手に聴こえず、結局遠くで誰が話している会話を聞こえているふりをして時々微笑んだり、頷いたりして、時が過ぎるのを待つ、という苦痛の時間でした。

2.言語レベルの問題じゃないと、気づいてきた

徐々に知り合いが増えてきて、仲間内の話に少しずつついて行けるようになってきつつも、新しい人に会うと振り出しに戻る・・・移住して2年たってもそんな感じが消えませんでした。

言語レベルはそこそこ行けるだろう、と思っていたんですが、聞こえなかったことを聞き返す勇気(と言えるほどのモノではないかも)だったり、自分から話題を振っても、興味を持ってもらえないのではないかという不安とか、自分が振った話題に質問されて、答えれなかったらどうしようという変な恐怖から抜け出せてなかったです。

ちょいちょいチャレンジしても、当たって砕けてました。

でも、当たるしかないな、というのも分かってました。

「言語レベルは気にするな、何度でもあたってみろ」と当時の彼(今の夫)からは毎回言われてました。今思うとスパルタ。でもそれしか確かに方法なかった気がします。

3.耳にタコが出来るほど聞かされた事

こうして、話は振れないけどグループにはいるという幽霊部員的な立ち位置が続いていたんですが、聴き耳だけは立てて過ごしていました。

そんな中、グループ内でいつも話題に上がっていたのが「ポッドキャスト」でした。

私が仲良いグループの中には香港に住む外国人(アメリカ人やイギリス人)が多く、香港の公用語の1つである広東語のコンテンツ(ニュースや新聞)は読めないので、ポッドキャストからニュースを仕入れる人が結構周りに多かったんです。それに、2013年当時、ポッドキャストの波が来始めていたころでもありました。

会えば必ず「あのポッドキャスト聴いた?」「これおすすめ!」みたいな話をいつもしてて、耳にタコが出来そうでした。

幽霊部員な私にもおすすめしてくれて、それなら聴いてみようかな、と思ったのがポッドキャストを聴き始めたきっかけだったように思います。

4.「聴いても分からん」から「ちょっと分かる」

おすすめされて、頑張って聴いても、最初は分かりませんでした。話がアメリカ政治とか、イギリスの歴史とか、宇宙の話とか、全然ピンと来ず、内容が分からないまま”聞き流し”する日々が続きました。

それでも、週末にグループで集まると、また「やれポッドキャストだ、ほれポッドキャストだ」と話している仲間から話を聞いては、気が向いたらたまにチャレンジして聞き続け、しばらくすると、少しずつ内容が聞こえてくるようになりました。

100%の理解とはいかなくても、今まで30%だったのが50%に、運が良ければ80%とか、「分かる」話題と「分からない」話題が徐々に自分の中で出てきました。

5.「おすすめしてたポッドキャスト、聴いたよ」って言えた

ちょっとポッドキャストの分かるようになってくると、それをおすすめしていた相手に伝えてみようと思うようになりました。遂に、

「おすすめしてたポッドキャスト、聴いたよ」

勇気を出して言ってみると、聴いたもの同士話が分かるので、会話のキャッチボールが続くように。その当時の私にとって、誰かと会話が続く事自体が、これほどポジティブなフィードバックだとは思いませんでした

6.自分にドンピシャの一本に出会う

こうして、会話が続くようになってきて、更におすすめされたポッドキャストを聴いていく中、運命の一本に出会います。

それは、Gimlet MediaのStartUpという番組。

これ、初めて聞いたシーズンもののポッドキャストで、イッキ聴きしたのを覚えています。周りに教えたくて仕方がないぐらい、ハマりました。

7.立場逆転、話す話題が出来た

遂に立場逆転の時。

今まで話す話題がなくて会話が続かなかったのに、今度はこのポッドキャストの事を周りの人に話したい!と思うようになりました。

最初は仲良い友達に伝え、それから知り合いレベルの人、初めて会った人…と徐々にレベルを上げつつ、あの手この手で、このポッドキャストの面白さを上手く伝える方法を試してみました。

この時、短時間のプレゼン能力が結構上がったと思います。

8.相手からの反応に落ち込まない

こうして、話す話題が出来て会話が続くことが増えてきたことは大きな自信になりました。

その後にやってきた難関は、ディスカッション。

ポッドキャストの話題に対して、いろいろと「どう思った、こう思った」と話を続けていくうちに、相手が興味を持ってくれなかったり、内容に批判的だったりすると、「私から出す話題は、結局面白くないのか…」と、また落ち込む原因に。

友人とのディスカッションに勝ち負けがあるわけではないけれど、ちょっとプライドは傷ついたりします。

でも何度もそんな経験をしていると、結局「十人十色」と思わざるを得ないんです。逆に(仕返しではないけど)私も面白くなかったものは、相手にそうと言ってみる事にしました。すると、相手の反応は案外軽いものだったりして、いろんな事に対して「好き・嫌い」を言う事が怖くなくなってきました。

9.完璧ではないけど、結構やっていける

こうして、ちょっと面の皮が厚くなってきて、ちょっとしたジャブにはへこたれないくらいにまでなりました。

それに、このポッドキャストがダメなら、別のポッドキャストの話題を振ってやることも出来るし(戦いではないけれど)、この短時間のプレゼン能力が備わってきたことで、相手に食いついてもらうコツみたいなものが、掴めるようになってきたんじゃないかと思います。

言語レベルの事を言うと、ネイティブではないので100%完璧にはなれなくとも、間違っても気にしないと思えるようになりました。

ちなみに香港は、公用語は広東語と英語と言えども、第二言語として英語を話す人が結構多く、誰もがアクセントを持っていたり、文法のクセを持っていたりします。そんな中、みんなネイティブじゃなくても話の内容が伝われば、ある程度やっていける姿を見て、自分も自信がついたんだと思います。

10.自分が好きな”何か”ならなんぼでも話せる

こうして、ポッドキャストが私にとって絶好の話のネタとなって、自分が話せる話題の幅が広がり、自分から話しかけれる人も多くなってきました。

個人的には、ポッドキャストが海外生活で一番役立ったものと言っても過言ではありません。

私はブログでもSNSでも、今まで自分自身の事を話すのは結構苦手だったんですが、こうして自分が好きで語れるものが出来たことで、ポッドキャストの広報活動に繋がり、今では少しずついろんな人とも関わるようになってきました。これからももっとこの活動を通じて環が広まっていけばいいな、と思っています。

今回のポッドキャストを聴いててよかった個人的な体験。最後まで読んで頂いてありがとうございました。

それでは、次回のnoteで。


この記事が参加している募集

習慣にしていること

記事を読んで頂きありがとうございます。音声で活躍できる方法や、耳から楽しめる情報を多くの皆さんに知っていただくために活動しています。 頂いたサポートは、音声業界のリサーチや静かな録音環境づくり、そして他の音声配信仲間のサポートに還元していきます。