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セルフコンパッション -回復力を鍛える-

先日、久々にレースへ参戦しましたが、不甲斐ない結果に終わってしまいました。レース後、泣いてしまうくらいのダメージは今回が初めて。そこから、どうやって立ち直り、次へつなげていくか。マインドフルネスで身に着けてきたセルフコンパッションも役に立つ、と実感した経験をまとめてみます。

私が参戦したレースは、標高900mを駆け上がるバーティカルレースという呼ばれるものです。走力(特に登り)は当然ですが、距離は短いため、集中力や諦めない強い心も必要であり、メンタル面も結果を左右するレースといえます。レースのために、メンタル面のトレーニングでは、マインドフルネスを活用。集中力を高めるために呼吸瞑想や、体と心を一致させ、最速の動きにつなげられるようボディスキャン瞑想の実践を続けてきました。

レース本番。気持ちが他のことにそれても、呼吸に戻って集中力を保ち、いい感じのペースで走っていましたが、途中、タイムを計測するリストバンドがないことが発覚!「記録なしになってしまう?!」「いつ?どこで落とした?」「棄権?」と走りに全く集中することができなくなりました。記録なくても、ゴールまでは走ろうと決めたものの、走ること以外に気持ちはそれ、ペースも失速。目標タイムも未達成に終わりました。

レース後、頭の中は自分自身に対しての失望感、後悔でいっぱい。周りの人や家族にに温かい言葉をかけてもらっても、情けない気持ちばかりで泣いてしまい、夜はモヤモヤした気持ちで眠れず。

そこから回復するために、何をしたか。
まずは、湧いてきた感情を、離れたところから客観的に観察することを意識しました。そして、その感情に引きずられず、目を背けず向き合う。また、肯定も否定もせず、自分のダメだった部分も客観的に捉え、受け入れること。そして、次のステップに向けての心の準備へとつなげていきました。

感情は、直接変えることはできないものの、「感じると消える」という特性があります。マインドフルネスで今ここの感情に気づくことで、消化ができます。その感情が、今回のように自分に対して否定的で目を背けたくなるものであっても、客観的に捉え、受け入れるためにはセルフコンパッション、つまり、自分への思いやりの気持ちが役に立つと実感しました。

セルフコンパッションは、自分を甘やかすこととは違います。なぜならば、自分のダメな部分、足りなかった部分も的確に捉え、受け入れるからです。また、自分を憐れむことでもなく、今の自分の感情を受け入れ、認める。そうすることで、今回のレースでは、何が足りなかったのか、次のためにどんなトレーニングは必要なのかと、考えることができる。

こうして、どんな状態でも自分自身を受け入れ、認めてあげることで、メンタル面の回復をすることができ、そして強くなることができる。と実体験で学ぶことができました。

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