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もう1人のわたしが生まれた日


『先生も下ネタが言いたい』
見つけた瞬間,これだ!とビビッときた。今となってはTwitterの裏垢教員で知らぬ者はいないであろう,なつみさん(@natsumi451)を見つけたのは今から2年前のこと。数年教師として働き続ける中で生まれたモヤモヤの正体が自分で分かった。

教師たるもの,「真面目に聖職者としての身分を守るべき」「性や恋愛など淫らな印象を与える話題はNG」「見た目も先生らしく(=地味めに目立たないように)」など,世間から求められた『こうあるべき』という概念に疑問を抱いていた。性教育が蔑ろにされている実態にも。
さらにオフの日であっても,いつ保護者や生徒と遭遇するか分からないため「先生」として望ましい振る舞いをしなければ,と(自分で言うのも何だが真面目すぎる私は),知らず知らずのうちに自制していた。なぜ普通のOLが飲みに行ったり,クラブに行ったりするのは許容されて教員は「先生なのに飲みに行くんだ…クラブに行くんだ…」と言われなければならないのか。先生だって1人の人間であり,欲望は普通のOLと同じようにある。こんな窮屈で閉ざされた世界なんて辞めてやろうかと思っていたときに,先ほどのアカウントに出会った。

早速アカウントを作り,なつみさんを含め数人をフォローしていった。そこからフォローしたりされたりを繰り返し,今では有難いことに教育の話から下ネタまで話せる仲間に出会えた。職場の同僚には言えないことや指導に関する悩み,そしてもともと好きだった下ネタを堂々と言える場所ができたことは大きかった。「もう1人のわたし」の誕生である。
今でも辞めたい気持ちがゼロになった訳ではないが,「もう1人のわたし」として言いたいことを言えるようになったこと,同じような価値観,考え方を持つ人と関われるようになったことはよい気分転換になっている。また『こうあるべき』という概念に囚われすぎた自分を少し解放できたことも大きい。

教員という世界は狭い。気づかぬうちにその学校のやり方,校種の在り方に疑問を持たなくなる(慣れてしまう)人が多いように感じている私にとって,校種や専門が異なる先生との会話は息抜きであり,学びの場であると思っている。ただ誤解をしてほしくないのは,もちろん裏垢先生が全てではないし,この世界に傾倒しすぎるのは良くないということ。エロい話がしたいだけなら,それに特化したアカウントはいくらでもある。私が尊敬する裏垢先生たちは,下ネタも言いつつ各々がしっかりとした目標・指導観を持っている。表の世界でも自己研鑽を積んでいる。だから話していて面白い。

私はここで得られたことや経験も生徒の教育や指導に還元したいと日々思っている。誰もが通るであろうSEXに関することや性教育,SNSの正しい使い方など専門以外のことも生きる力の一つとして生徒たちに教えていくために,今日も「もう1人のわたし」を利用する。


私のTwitterはリンクから👆
下は冒頭のなつみさんのnoteです👇



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