『初雪の夜に消えたママ』
夜が深く静かに包まれ、雪がゆっくりと降り始めた。その夜は、今季初めての雪が地面を白く染め始めた瞬間だった。
ボクはママとコタツに潜り込んでいた。大きな布団の中で、ぽかぽかとした暖かさに包まれて、眠気がゆっくりと体を支配していく。ママのぬくもりを感じながら、安心して目を閉じていた。テレビはいつの間にか消えて、リビングにはただ雪が降る音だけが響いていた。
しかし、突然の音でボクは目を覚ました。
「ギィ……」
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