すきなひとについて語るだけ

待ち合わせ場所に行く途中でちょうど姿を見かけて、小走りで近づいて くすぐって、驚いて振り返った君の顔を見て、やっぱりすきだと思った。どうしようもないくらい すきだと思った。

今日は記念日だった。
学校が同じだからほとんど毎日顔を合わせる。だからあんまり 休日にデートとかはしない。
けど今日は記念日だから久々のデートだった。

待ち合わせの駅に はやく着きすぎてしまって、駅ビルで時間を潰してた。待ち合わせの時間になりそうなころに移動をしていると、偶然 彼を見つけた。見つけた瞬間に'' ああ、今日デートなんだ ''って実感して、ワクワクして抑えられなくて、後ろから近づいて いたずらしてやった。そしたらすんごくびっくりしてて、そのあと拗ねるんだもん。愛おしくて 抱きしめちゃいそうになったのはここだけの秘密だ。

君はいつもいじわるで わたしの反応を見ては楽しんでいる。
君はいつも 思ったことを素直に口して わたしを照れさせる。
君はいつも 22センチも高いところから わたしを見下ろす。

その やさしい目がだいすきだ。
愛しい言葉を発する その口がだいすきだ。
ふわふわの髪の毛も 手羽先な腕も 綺麗な手も
ぜんぶぜんぶ その外見に あなたが滲み出ててだいすきだ。

''絶対''なんて ないことも、''ずっと'' を叶えるのがどれだけ難しいかも もう知ってる。

それでも この人とならって願っちゃうから、私はやっぱりまだ子どもなんだと思う。

この先も
好きな芸人の漫才を一緒にやって ふざけ倒したいし、熱いものが苦手な君の 食べる姿を見ていたいし、たまたま同じタイミングで同じ曲のサビをまた歌いたいし、ショッピングして 「コレが似合うよ」って言ってほしい。

こんな 何気ないものが、今のわたしにはとてつもなく愛おしくて、大切だ。

だからいつかのわたし、
このキモチ 忘れないでね、覚えていてね、

いつもありがとう、末永く よろしくね。

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