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社会が変わる中で学校ができること

北の教育文化フェスティバルに初めて参加した。
登壇する先生方はどなたも著名な方々ばかりで、5名の先生方にハンマーで頭を打たれたような体験であった。
自分の教育観の見直しや、新たな教育に関しての知見、そして人との繋がりの大切さを実感できた。

最初の登壇は、
坂本 建一郎(時事通信出版局 出版事業部長)
携わった書籍:工藤 勇一 編『自律と尊重を育む学校』(時事通信社)、工藤 勇一 ・植松 努『社会を変える学校、学校を変える社会』(同上)

私の教育観に大きな影響を与えてくれた工藤先生の著書に携わった人である。
タイトルは「社会と学校の何が変わろうとしているか」であった。

日本の人口減少、GDPランキングの低迷、時間あたりの生産性の低さ、
時価総額ランキング上位に日本がランキングしていないこと。
時代の変化に伴う、無人化、省力化、働き方改革、DX化について最初に話していただいた。

このような社会の変化の中で、
子どもたちにどのような力をつけなければいけないのか?

日本が再び成功するための3要素として、
1 ICT 
2 多様性需要(国際)
3 表現力

そして、その素地として心理的安全性やキャリア安全性が求められる。

また、学校の先生ができる生徒に育成する態度として、
1  当事者・責任者としての態度
2 他者に価値変化をもたらそうとする態度
3  他者との関わりの中で自己も変容していく態度

コロナ禍、生成AIの誕生、未曾有の人口減少によって、社会は大きく変化している。一方で多くの学校は変化を嫌がる。

私の勤めている学校も変化をどちらかというと嫌がる傾向にあると感じている。
コロナ禍の中で新たなチャレンジをする先生を筆頭に学校全体が
「このままではいけない」という雰囲気になった。
しかしながら、現在はコロナ前に戻ろうとする動きが大きい。
それはなぜか、
「変えることによるリスク」や「変えることによる労力」が大きいのかもしれない。
※「変えること」とは、自分の授業、行事、学活・道徳・総合の取り組み、研修のあり方、ICTの推進などである。

変えることによるリスクは、
・より多くの不登校生徒を生み出してしまう
・授業が成立しなくなってしまう
・今までやってきたことが無駄になってしまう
・また時代が変化すると生徒を育成することが変わるかもしれない
など考えられる。

変えることのによる労力は、
・新しいことを学ぶ時間がとられる
・新しいことをするので時間がかかる
・他の人と協力する必要が出てくる
などである。

人は危機感がなければ動かない。
今の学校にそれほど危機感はない。
自分にできることは、授業を変え、子ども主体の取り組みを増やし、生徒・教職員と信頼し合える関係性を築くことである。
そして、子どもや教職員が前向きに挑戦できる環境を作ることが自分にとっての仕事のやりがいにつながると感じている。

そのためには、大きな一歩ではなく、日々の1ミリの前進が大切になる。

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