採用活動において、採用人事・エージェントが心がけた方が良いこと。
私は、元々、大手人材系企業の出身で、今は人事をしています。
人事経験は浅いのですが、両方の立場を経験している点から、
少しでも世の中の人事・エージェントの方のためになればと思い、
この記事を書いてみようと思いました。
また、半分は自分の思考の整理のためです。
step1.マーケット状況を正しく理解する。
転職マーケットのトレンド含め、現在のマーケットを正しく理解することが必要です。
この市場に何が起きているか?という大枠を理解することによって、これまで想定できなかった打ち手が出てくることがあるからです。
例えば、最近の例で、個人的に気になることは、オリガミの社員の方はどこへ転職するのかなどが気になります。
ここら辺のトレンドについて、企業人事・エージェント含め、情報感度を高めること、そして正しく理解することが重要です。
マーケットを正しく理解すると、何倍もの非常に大きな成果を得る発想やチャンスが出てくるためです。
例えばにすぎませんが、「9割リストラなのか…オリガミの方はベンチャーで相当優秀な方が多いだろうから、今、このタイミングでなんとかお誘いしまくろう。今がチャンス」のような、これまで考えもしなかったような発想が出てきます。
これは、地道にコツコツとした取組みではなく、大きな成果を出せる可能性があるチャンスです。
step2.自社・担当クライントの状況を正しく理解する。
転職マーケットの状況を踏まえた上で、自社(担当クライアント)の状況を正しく理解することが必要です。
・転職者は今どう動いているのか?
・競合企業はどこになるのか?
・自社の優位点、劣位点はどこになるのか?
ここら辺は、「3C」「PEST」「5F」にて分析することがおすすめです。
ここを明確にすると、戦い方が見えてきます。
step3.自社・担当クライアントの課題を明確に正しく判断する。
ここが最も重要です。転職マーケットには多くの指標があります。
「登録数」「稼働数」「PV転換率」「PV数」「CVR」「応募数」「有効応募率」「有効応募数」「書類通過率」「書類通過数」「面接設定率」「面接設定数」「面接実施率」「面接実施数」「内定率」「内定承諾率」「内定承諾数」
上記は適当に洗い出したものにすぎませんが、他にも多くの様々な指標がある中で、課題設定を間違えてしまうと、全てが水の泡です。
水の泡は少し極端であったとしても、本来解決すべき課題を間違えているので、解決後のインパクトはもっと大きな成果を得ることができたはずが、少ない成果で終えてしまいます。
なので、課題設定が最も重要です。
そして、本質的な課題設定のためには、下記を言語化できることが大切です。
▼課題選定のために言語化すべきこと。
-1根拠:なぜそれが課題だと判断できるのか。
-2原因:なぜその課題が起こっているのか
-3解決策:どうやって解決するのか。
-4インパクト:課題解決による影響力の大きさはどの程度か。
-5実現可能性:インパクトを起こせる実現可能性はどの程度あるのか。
「なんとなく」は危険です。「なんとなく」では、大きな成果は得られません。
上記の5全てに対して、明確に言語化することが重要です。
ここで一例を出します。
下記は、今、私が適当に作成したPV数の推移を時系列にてまとめたグラフです。
2019年12月の自社のPV数は、2019年11月と比較して、
1000PV→1100PVのため、前月比110.0%に上昇しているので、GOODと判断できそうです。
一方で、同時期のマーケットのPV数も把握してみます。
2019年12月のマーケットのPV数は、2019年11月と比較して、
700PV→900PVのため、前月比128.6%に上昇しています。
この場合、マーケットの成長率の観点からすると、
『本来は前月比128.6%成長しなければいけなかったはずの自社のPV数が前月比110.0%しか成長していない』ため、課題と判断できる可能性が出てきます。
マーケット観点が抜けていると、『前月よりもPV数が成長したのでGOOD』と安易な判断を下す可能性が出てきます。
もちろん「マーケット」「競合企業」「自社の推移」など何を比較対象とするかによって、分析の仕方は変動しますし、課題も変動します。
もしかすると、本質的に解決しなければいけないはずの課題を見落としている可能性が発生します。
これは、大きな成果を得るためには、絶対に無くさなければならないことです。
マーケットと自社のPV数を時系列の推移というたった1つの軸のみで判断しても、上記のように課題と判断すべきか否かが発生します。
多くの指標がある中で、本質的な課題判断力を鍛えることは非常に重要です。
課題判断力が向上すれば、不必要な仕事が減り、より大きな成果を得ることができます。
step4.自社・担当クライアントの課題解決策を確実に実施する。
「本質的な課題」「実現可能性が高い解決策」「インパクト」を意思決定した後は、当たり前ですが確実にやり切ることです。
解決策をやり切れていない場合は、当たり前ですが実現可能性が高い解決策を「もっと考える」必要があります。
できなかったは無しです。
絶対にやり切ります。やり切れる方法を考えます。
中途半端にやってしまうと、これまでの分析が台無しになるどころか、成果も中途半端になってしまいます。
step5.まとめ
採用活動含め、HRの世界は情報の世界だと考えております。
情報が全てを左右すると言っても過言ではないと思っております。
スマートフォンの普及によって、私達の脳は非常に多くの情報にさらされており、むしろ情報オーバーロードであると思っています。
この情報というものは、非常にやっかいだと思っており、信憑性が高い情報もあれば、低い情報も非常に多くあると思っています。
統計の仕方、計測の仕方によって完全に情報が変化します。
情報過多の現代において、適切に情報を読み取り、その情報の中から本質的にインパクトが大きい課題を正しく、明確に捉えること。
それを確実に解決していくことが、ごくごく当たり前なのですが最も重要だと思います。
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