マガジンのカバー画像

幻の光景を求めて : artworks

6
photoshopで画像合成して創作した作品の紹介です
運営しているクリエイター

#写真加工

技術畑の画像生成AI、職人肌のPHOTOSHOP、今はまだ、「それ」に作らせるより自分で創ったほうが面白い

2020年にWindows7 から10にアップグレード 私は、2017年までの6年間で、8つの県に及ぶ11の公立美術館で個展活動を行ってきました(その詳細は過去の記事で述べています) 。しかし、コロナ禍でいったん中断、その後、いろいろと思うところあって、個展活動は再開していません。 作品サイズの多くは60cm x 100cm ほど、日常生活の中で目にした被写体をデジタルカメラで撮影して合成加工しています。 16年前に実店舗で購入したCDパッケージ版 photoshop CS

最先端科学に触発され、フィギュア素材も活用:長さ2mの連作を創る

来場者の質問: 最初のとっかかりをどうしたらいいのですか? 会場にお見えになった来場者や寄せ書き帳への書き込みでよく質問されていたのが、「最初のとっかかりをどうしたらいいのか、何から始めたらいいのか、わからない」、ということでした。画家であるなら、「白いキャンパスに描く最初の一塗りはどこから始めたらいいのか」、ということです。 以前の話ですが、2017年10月倉敷市立美術館での個展を目標に、その年の3月より新作を創り続けていました。その時のことを例にして、私の場合の「最初

オリジナルそれとも模倣、あるいはオマージュ、インスパイア?

換骨奪胎, hommage, or imspire 「換骨奪胎」という、中国由来のちょっといかめしい四字熟語がありますが、それとほぼ同じ意味とされるフランス語に、 hommage :オマージュがあります。 このオマージュの意味は、「尊敬する先人の作品に影響を受け、似たような作品を創作すること」ということです。さらには、これと似た英語に imspire :インスパイアがあり、「感化される、影響を受ける」という意味があります。 さて今から、私が作品を創る上で何か強い影響

“ カラダが時空を超えて拡がる ” を可視化したい ~ 幻の光景を求めて6

球体状のガラス細工オブジェを作品創作に活かす step1: 具体的なコンセプトを決める 作品を創る際、私の場合は、まず何か「具体的なコンセプト」を決めてから創り始めます。コロナ禍2020年春の作品制作の時は、観光地で手に入れた球体状のガラス細工オブジェを作品に活かしたいと考えました。 このオブジェをイメージとして活用しながら、カラダが時間と空間を超えて拡がってゆく ⇒ 身体感覚が時空を超えて拡張してゆく、・・・ ・・少し別表現すると、「世界と自分が一体化して浮遊と昇華を

奇跡のシャッターチャンス到来!・・・でも私は写真家ではありません ~ 幻の光景を求めて4

15年前、夕方の街の広場で霧の中から人影が出て来るところを偶然に撮った写真が数枚あります。我ながら「奇跡のシャッターチャンス」と言いたくなるような、劇的な雰囲気が写っていました。 でも、その写真画像をそのまま作品とするのでは、私の求めるイメージを創り出す作品にはなりません。私は写真作品ではなく、フォトモンタージュによる表現:画像合成によるイメージの変容を企む作品を創りたいからです。 以下の通り、その広場の画像に加え、雨に濡れた地面、都市の遠景、ドライアイスの靄を構成素材とし

私ではない私、世界ではない世界が、この地上に今も在り続けている ~ 幻の光景を求めて5

私は2006年より photoshopを使って、複数の画像を切り貼り加工して構成するシュールなコラージュから、画像を加工変形して全く別のイメージへと変容させるフォトモンタージュまで、さまざまな合成加工作品を制作してきました。その数、習作も含めて300以上になります。 今回、紹介するのは、シュールなコラージュ作品で、3枚の元画像を使い、境目をちょっと歪曲させてボカシただけの作品です。 まず、その元画像のうち2枚: これら2枚は、ヨーロッパ旅行をした知人よりもらったデジタル