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アカン。


「母ちゃん、このアイス買って。」

「アカン。」

「なんで今日はアカンの?
昨日はお菓子買ってくれたのに。」

「アカンもんはアカンねん。
昨日は昨日、今日は今日や。」

「わからん、何でか教えてや。」

「今日はアカン日なんや。
それでええやろ。」


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「父ちゃん、遊園地連れてってくれる日よね。
なんでゴルフバック持ってんの?」

「お誘いが入ったんや。
遊園地はまた次な。」

「今日の約束やん、今日行きたいわ。」

「アカン。」

「アカンて・・・楽しみにしとったのに、
約束破るん?」

「アカンもんはアカンねんて。
ワガママ言うなら連れてかへんで。」

「約束守らなかったらアカンゆうたの
父ちゃんやん。約束破りやん。」

「破っとらんやん、次連れてくいうとるやん。
父ちゃんの事疑ったらアカンで。」


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「父ちゃん、何うなだれてるん?」

(・・・アカン。
接待ゴルフで
部長起こらせてもうた。
明日どんな顔して会社行けばええんや、
断って遊園地行きゃよかったわ。)

「母ちゃん、何アタマ抱えてるん?」

(・・・アカン。
子供にアイスケチってるとこ
おしゃべりな奥さんに見られとった。
次の町内会、どの面下げて行きゃええねん、
ケチらんで買ってやればよかったわ。)


「二人とも、なんで暗い顔してるん?」



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自分たちの都合で
子供に向かって無意識に

「アカン。」

と言ってませんか?

あんまり「アカンアカン」と言い過ぎてたら
子供から将来

「この親はアカン。」

そう跳ね返ってくるかも。

子供に対しても

むしろ我が子だからこそ

褒める時も、叱る時も

しっかり尊重して
接していけば

きっと将来
親を助けてくれる心強い存在に育っていくのではないでしょうか。


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