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アマチュアのことばの特権と意味について 2023/12/28

 「人生ではアマチュアであることが、また1つの職業である。」という格言を残してるのは、詩人•萩原朔太郎(1886-1942)です。格言それ自体をつぶさに眺めているだけでは、あちらこちらで平積みにされている自己啓発本にも似たようなことが書いてあるような気がしなくもないのですが、こう喝破したのが、スタートアップの起業家でも、セミナー・コーチング講師でもなく、“詩人”たらんとした大正時代の人間であることにいくらか注目を払う必要があるように思えます。  もしも朔太郎が、詩人ではなく

    • 2024/04/30

       真っ暗な部屋でひとり「自分」をみつけようとしてみても、我と私の合わせ鏡が無限に広がって、最初のひとりにも触れられない。「汝」を介せずに自分に触るだなんて土台ムリな話だった。自画像を自ら言葉で描こうとして、絵の具を重ねれば重ねるほどに、むしろ半透明になる。「あらゆる透明な幽霊の複合体...」(序文)とは、さすがの賢治先生だ。「ほんとうにおれがみえるのか...」(春と修羅)の部分はいつ読んでも身震いする。

      • 2024/04/18

        ここ最近、あらためて自分の体力(及び筋力)の無さ、あるいはその必要性を強く感じる。高校を出るまでは否応なしに行っていた週に3度の体育の授業(うち1回は剣道)がなくなって、いまはバイト先まで30分ほどのサイクリングと、夜の散歩のほかに身体を動かす時間はない。 ここ一年で体重が約2〜3キロ落ちた。食べる量は高校の時と同じか、むしろ間食が増えたから、これからは太るんだろうと覚悟していたら、予想に反してみるみる痩せていくものだから、元来運動嫌いな自分が身体を動かすわけもなく、ズルズ

        • 2024/04/16

          たぶん、消す。 自分のことは比較的好きな方だと思う。“なのに”、ではなく、“だから”、自分をときどき言葉で虐める、周期的にやっている。これ以上ないくらいに傷をつけてやると、心のささくれがすこし癒える。ささくれは切り傷よりも骨折よりもずっと痛い。自分は特別、自分は選ばれたひとだ、自分は他人と違う...。悲しい哉、ぼくはそんな稚拙な城壁を自己防衛するので日々体力を使い果たしてしまう。ザンネンな生き物図鑑の3ページ目あたりに載せてもらってもいいくらい、ほんとうにザンネンだ。 も

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        アマチュアのことばの特権と意味について 2023/12/28

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        記事

          2024/04/07

          きょうは今朝から堕落してやろうと決めた。朝食、チョコチップのはいったクロワッサンとパック珈琲。妹とバトミントンをする。クタクタ。Fitzgeraldの代表作“The Great Gatsby”を読み返す。せっかく原文で読むからには、顕微鏡でミジンコを観察するみたく読んでやろう。

          2024/04/07

          2024/04/01

          きょう、4月1日は中学3年の担任だったI先生の誕生日だ。「きょう、おれの誕生日なんだ!って言うたびに“どうせ嘘なんでしょ”ってあしらわれるのがイヤだった」ことあるごとにI先生はそう愚痴をこぼしていたから、今でもこうして記憶の冷凍パックが解凍されてしまう。その時はまだ新任で、大学院までサメの研究をしていたバリバリ理系のI先生。家族以外で誕生日を思い出せる数少ないひとのうちのひとり。お元気ですか?i先生。

          2024/04/01

          2024/03/31

          「春は何処へいった?(where have all the spring gone)」とでも云わなければ気がすまない気候。昨日のフリーマーケットで母が買ってきたというハローキティーのトースター(¥500)を早速つかってみる。一枚目、タイマー設定をミスって殆ど木炭と寸分変わらないお姿に(などて食パンは炭となりたまひし)。二枚目、半分の時間でもう一度挑戦。そのあいだにハム・エッグをつくる。 ティーポットにアールグレイの茶葉を3つ入れて、いつもより濃く抽出。5分待ったら、パックを

          2024/03/31

          2024/03/27

          理解しようと努めて読むことを一度とり止めにして、只々、ことばのタペストリを揺蕩う読書があってもいいはずなのにと思って選んだはずの夏目漱石『草枕』を、結局、いつものごとく“意味”を“解釈”しようとしてしまうから中々読み終えない。 揺蕩うだけでは不安になってきてしまう。なんとしても噛み砕いては唾液まみれにして食べてやろうと意気込んでしまう。言葉がそこにあるだけでは飽き足らず、それを結んで星座をつくってしまう。いちど『猫』にもどってみようか。映画を観ているときは映画を呑み込んでし

          2024/03/27

          2024/03/23

          昨日、なけなしの野口博士は漱石の『草枕』(715円)とスタバのドリップコーヒー(380円)に溶け出してしまったから、4月半ばの給料日まで一文無しでやり過ごさなくてはいけないのです、トホホ...。 二月も中頃からシフトを組んでいるのに、締日とのタイミングが合わず、タイムカードをつくるのにも何日かかかったとかナントカ理由が重なって、そういうことになってしまったみたい。一人暮らしでもしていたら飢えていた。 なくなく母から一葉女史をひとりだけ借金して( i _ i )、けれども、

          2024/03/23

          2024/03/22

          春は修羅でも睡くなる。きょうは今週さいごのシフト。休憩時間、例の漱石『草枕』があるかどうか、書棚の在庫だけ一応みて—あった—昼食のおべんとう。結局きょうもドリップ。あまたるいドリンクと食事とはケミストリーがよろしくない。ラテも—味は美味しいけれど—やっぱり食事とはいまいち。食べ物と食べ物との合間に口にするなら、無糖ドリップ一択。勤務時間終了後、スターバックスで早速読みはじめる。

          2024/03/22

          2024/03/21

          お弁当を食べながら、春風のもと淹れたてのドリップコーヒー。この時間帯にradikoでtbsに合わせると、流れてくるのは決まってジェーン・スー“生活は踊る”。もうすこしだけ休憩時間がうしろに押せば、大竹まこと“ゴールデンラジオ”が聴ける。にしても、食後のコーヒーが秘める“ひとを幸せにする力”の果てしないこと。『旧約聖書 創世記』を一部立ち読みして—これほど立ち読みに向かない本が他にあったか—アルバイトに戻ってタイムカードを押す。 勤務時間終了後、図書館で例の“創世記”と、旧約

          2024/03/21

          2024/03/17

          長いこと積読本になっていたカフカの『城』を改めて読みはじめたら、ページを捲る手を止めることが出来なくなっていた。慣性の力を借りて、このまま最後まで走り切ってしまいましょうか。調子に乗った勢いでトルストイの『アンナ・カレーニナ』の冒頭部分にも手を出してしまう。こちらの方向からも聞き逃せない声が聞こえてくる。んが、現在進行形の『資本論 第1巻』と『城』に、『アンナ・カレーニナ』まで抱え込んで同時に相手にするだなんて、そんな離れ業、自分には出来やしない。橋本環奈と浜辺みなみに二股を

          2024/03/17

          2024/03/12

          足元さえ覗かなければ何処までも無邪気に空を駆けつづけるトム&ジェリーもいるのだから、半端な気持ちのまま不用意に立ち止まって、おのずと重力に従って加速度的に落下スピードを速めていくことものないのかもしれなかった。だけれども何も無い空を無理して走り去るよりか、少々寒くても足元の見える地面を一歩づつ着実に進んでいくことのほうがインフェリアーだとどうして言える?

          2024/03/12

          2024/03/04

          7:00、起床。かれこれ半年ちかく、一話から観続けているnhk朝ドラ『ブギウギ』が始まるまでに「ちょっと贅沢な珈琲店®」を140gのお湯でドリップ。カップは事前にお湯で温めておく、めんどくさがって怠るとすぐに冷めてしまう。バイト後に食べるおにぎりを二つ、昆布をいれてニギニギ。 店舗着。9:00から14:00までの5時間。少しづつ、キャッシャーには慣れてきたのか?カタカナがいっぱいで目が眩む。はやく一人前になりたい。勤務時間終了後、書店にて高階秀爾著『絵画を見る眼I カラー版

          2024/03/04

          2024/02/19 けだるげ

          お茶との境目もあいまいなMacのプレミアムローストコーヒー(Sサイズ)は夕方の眠気を散らすには不十分で、よみかけの連作短編を綴じてテーブルに突っ伏してみる。『田中くんはいつもけだるげ』をいまさっきイッキ見したせいだと思う、お店の隅々で立ち上がる雑音が合わさって摩滅して、するどさを失ったごった煮の環境音が何処となく、在りし日の教室のそれをremind A of B 。決定的な事柄は何ひとつ起こらなかった教室を、“アオハルのひとコマ”として都合よく何度も反復して想起する、それこそ

          2024/02/19 けだるげ

          2024/02/05 In a house besieged of snow

           雪がしんしん降りつもるのを眺めていると憂鬱な気分になるということが「オトナの印」だとしたら、前よりか少しはオトナに近づいたような…やっぱり「気がした」だけで、スマホのシャッターを切りながら「エモい!イワイシュンジの映画みたいじゃん!」と、胸の内では叫んでいるじぶんを発見してしまうから仕方がないのです、トホホ…ちょうど先日読み終えた古井由吉の『雪の下の蟹』がこの天候を引き寄せてしまったのでしょうかね…  マクドナルドに行ってKazuo Ishiguroの“Never let

          2024/02/05 In a house besieged of snow