本庶佑氏、日医会長との新春特別対談でも子宮頸がんワクチン問題に警鐘
あけましておめでとうございます。
オプジーボや子宮頸がん(HPV)ワクチンなど、人類は「がん撲滅」への切符を次々と手に入れつつあります。
昨年は、京都大学の本庶佑氏が免疫チェックポイントのPD-1を発見し、がん免疫療法を確立した功績が評価され、ノーベル医学生理学賞受賞を受賞しました。2019年はがん免疫療法の研究が加速することはもとより、子宮頸がんワクチン問題の解決、研究者をめぐる環境の改善など、良き1年となることを祈ってやみません。
新春号の日本医師会「日医ニュース」に掲載された本庶佑氏と日本医師会横倉会長との対談でも、子宮頸がんワクチン問題に関する言及がありました。
以下、対談より抜粋してご紹介します。
「これから国民皆保険を守っていくということであるならば、もっと積極的にワクチンを接種するとか、糖尿病等の予防対策を推進するなど、できるだけ予防的なことに財源を投入していく方向に見直していかなければならないと思うのです」
「私は、これはマスコミに大きな責任があると思います。マスコミはどうしても感情的な人や声が大きい人などといったところをフォローしてしまう」
「専門家集団である日医などを含めた医療サイドと、一般国民の間の橋渡し役をマスコミには果たしてもらいたい。きちんと橋渡しするには、両方を理解するコメンテーターとして説明すべきなのですが、必ずしもそうはなっていない。それが日本では非常に大きな問題だと思います」
「ワクチンを接種すれば防げるわけですので、今の状況を私は恥ずかしく思っています」
どんなに優れた科学の成果でも、それが社会に正しく伝わり、有効に使われることがなければ意味がありません。
たくさんの優れた科学者を出している日本。
いまこの国に最も必要とされているのは、「科学を正しく伝える人」なのかもしれません。
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以下、許可を得て「日医ニュース」の関連部分のスナップショットを添付します。
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