見出し画像

気になる!日本での新型コロナワクチン導入のこと~熊谷俊人X村中璃子【対談】⑥

熊谷俊人千葉市長との対談「新型コロナとワクチンから考えるリスクコミュニケーション」の最終回は、何と言っても気になる新型コロナワクチンのこと。海外では実際の接種が急ピッチで進められており、日本でも接種の準備が進められている今、もう一度真剣に考えたいテーマです。(対談は2020年11月17日に実施されました)

なお、1月28日(木)朝8時からの「BBCワールドニュース」に中継で生出演し、日本の「反新型コロナワクチン問題」についてコメントします。
BBCワールドサービスにご加入の方はぜひご覧ください。

「全対談をまとめて読みたい!」という方には、全6回の対談に、関連の有料記事がさらに1本ついて来るこちらのマガジンがお得です。ぜひご利用ください。

村中:最後にお聞きしたいのは、新型コロナワクチンについてです。新しいワクチンには反対する人がつきものですし、みんなが喜んで打つということは決してないのでしょうが、流行収束のための公衆衛生策として「打つ」と決めた時、どういう形で市民の合意を得ればいいのか、接種に協力してもらえるのか、市長はこのあたりの戦略をどうお考えですか?

熊谷:たいへん難しい問題だと思います。アジア人の重症化率をみるとすべての国民に打ってもらうのは難しいと感じています。現状、ワクチンの副作用リスクに関する情報をもっていないので、わたし自身がどのように市民に接種を促すかについては言えない状態です。その上で専門家と一緒に見て、副作用リスクと公衆衛生メリットを比べて、リスクコミニュケーションについての脚本をつくって行こうと思いますが、今は脚本を作れる状況ではないです。

村中:現在、政府も専門家もワクチンが安全で効果があることを前提として、ワクチンを打ってもらうために動いています。もちろん、本当に日本人に必要かどうかについての判断は流行状況による部分はありますし、中途半端なワクチンを中途半端な合意のもとに接種し始めたら、逆に国民の反ワクチン感情を助長する懸念もあります。それでも、今の段階からできることをやっていくしかないのではないのでしょうか。

熊谷:丁寧にやった方がよい。子宮頸がんワクチンよりももっともっとでかい爆弾が爆発する可能性がありますね。相当に慎重なコミニュケーションを行い、意思決定すべきだと思います。

ここから先は

964字
この記事のみ ¥ 200

正しい情報発信を続けていかれるよう、購読・サポートで応援していただけると嬉しいです!