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取り扱い注意?話題のアメリカ発「学校でのマスク着用」論文

日経メディカルによると、11月末、ツイッターでは、NEJMという有名医学雑誌に掲載された、アメリカのマサチューセッツ州に学校におけるマスク着用効果に関する論文が話題になった。

話題のアメリカ発「学校マスク」論文の概要

日経メディカルの記事をもとに論文の概要をまとめると(日本語がちょっと変なので直した)以下のとおりになる。ぜんぶ読むのが面倒な人は、太字だけ読んで欲しい。

米マサチューセッツ州(州都ボストン)の全学校での一律のマスク着用義務がなくなり、学区ごとにルールを決めれるようになった2022年3月1日から6月15日までの15週間、マスクの着用を解除した学校と継続した学校における新型コロナ感染者数を比較した。

対象となったのは、ボストン近郊の72学区の生徒29万4084人と教職員4万6530人。72学区のうち46学区(64%)は第1週目から、17学区(24%)は第2週から、7学区(10%)は第3週からマスク着用義務を解除した。マスク着用を続けたのは2学区のみだった。

マスク解除から1週間目
マスクを解除した学区のの生徒および教職員の感染者は、マスクを続けた学区よりも1000人当たり1.4人(95%信頼区間0.6-2.3人)多かった9週目、その差は9.7人(7.1-12.3人)となり、15週目には44.9人となった。マスク解除の影響は生徒より教職員で大きく、15週間で1000人当たり81.7人(59.3-104.1人)の教職員の感染増加が確認された。

以上より、マスクはコロナの流行抑止に有効であり、この冬の対策としてマスクを活用し、マスク着用を解除する際の明確な基準を示すべきだと考える。

驚くのはそこじゃない!?マスクは労多くして…

要するに、この調査で分かったのは、「皆がマスクをしていた学校の方がコロナは広がりにくかった」という、あまり驚きのない事実だ。

それより、このデータを見てわたしがずっと驚いたのは

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