ドイツの森を食べる―中世、修道院で栽培していた痛風薬の「三つ葉」
ハンブルク郊外の森で「三つ葉(ミツバ)」を採った。お浸しにしたりお吸い物や茶わん蒸しに入れて食べたりする、あの三つ葉だ。
ドイツは今「ギョウジャニンニク(北海道では「アイヌネギ」)に似た山菜「ベアラオホ(ドイツ語で「熊ネギ」の意)」の季節だ。たぶん栽培したものだと思うが、最近、地元の市場でも出回りだしたので、あわよくばと探しながら歩いていたところ、身をかがめて何かを採っているアジア系の女性2人組がいた。期待に胸を膨らませ「何を採っているのですか?」と尋ねると、中国語の混じったドイツ語で「山菜」「天然のセロリ」という答えが返ってきた。
天然のセロリとはどんな山菜なのか。
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