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文系女医の書いて、思うこと【スタンダード】

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2023年11月の記事一覧

RSウイルスワクチンの妊婦接種についての重要情報

生後6か月未満の赤ちゃんで重症化することが多いRSウイルスの妊婦接種が、厚生労働省の専門家部会で了承されました。了承されたのは、新型コロナウイルスワクチンでおなじみの米ファイザー製。9月に高齢者向けに承認されたのは英GSK製のRSウイルスワクチンとは別の製品です。 インフルエンザや百日咳など、妊婦への接種が推奨されているワクチンはいくつかあります。新型コロナワクチンもパンデミック中は妊婦への接種が推奨されていました。しかし、妊婦本人ではなく、生まれてくる子どもの病気を防ぐこ

独メディア掲載インタビュー「シリンジをめぐる戦い:日本のHPVワクチン問題」

10月31日、さまざまな分野で行動・活躍する女性について女性記者が報告する独メディア”Die Korrespondentin(ドイツ語で「女性記者」の意)”に掲載された、わたしのインタビュー記事(京都在住、エヴァ・キャスパー筆)を翻訳したのでご覧ください。 「シリンジをめぐる戦いー日本のHPVワクチン問題」HPVワクチン接種は子宮頸がんを予防し、世界中で多くの女性の命を救っている。2013年、日本ではワクチン被害に関する報道が衝撃を与えた。医師でありジャーナリストでもある村

夜のスマホは「別にOK」。睡眠学者に訊く医学的に正しい冬の快眠アドバイス

睡眠学者、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の柳沢正史教授に話を聞く2回目は、夜の長くなるこれからの時期、睡眠に悪い影響を与えると言われるスマートフォンやパソコンなどの光について、朝の太陽の光との比較から詳しく伺いました。 (第1回目はこちらから。主に朝の光の話です。) 北海道や東北は季節性うつ病が多い村中:わたし暮らしてドイツのハンブルクでは今時期、とにかく朝が来るのが遅く、あっという間に夕方になるので、毎年のことですが、最近少しうつ気味です。 柳沢:サマータイムがあ

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カリフォルニアの大リーグチームの勝率が東海岸の試合で低い理由

つるべ落としに日が短くなるこの時期、何となく体調が悪いという人はいませんか? もしかしたらそれ、体内時計が悲鳴を上げ、睡眠覚醒のリズムが乱れているからかもなのかもしれません。人間には、睡眠・覚醒のリズムを地球の自転周期の24時間に合わせようとする機能が備わっています。その中枢は、脳の視床下部の視交叉上核にある体内時計にあり、体内時計は起床時に光を浴びることで毎日リセットされています。   筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の柳沢正史教授に話を聞きました。 地球の自転速度に合

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「水晶の夜」とパレスチナ支援デモ禁止

11月10日は毎年さまざまな建物の玄関前の歩道に埋め込まれた小さな金属プレートにキャンドルや花が添えられる日だ。 わたしにとっては、ドイツ・ハンブルクに来てはじめての年、金属プレートの存在そのものに気づいた日でもある。 1938年11月9日の夜から10日にかけて、ドイツ各地でユダヤ人居住地区のアパートやシナゴクが襲撃・放火された。10㎝四方しかない数々のプレートに刻まれているのは、かつては「水晶の夜(Kristallnacht)」今では「11月ポグロム(pogrom)」と

WHOはコロナ下でも使用推奨を継続、ハンドドライヤーの正しい恐れ方

日本では、新型コロナパンデミックを機にトイレのハンド・ドライヤーのほとんど使われなくなりました。 「洗い残ったウイルスをまき散らす」という話がメディアで拡散し、2020年5月には国の専門家委員会も、新型コロナウイルス対策としてハンドドライヤーの使用を止めるよう提言したからです。 トイレですることまで推奨を出した日本ワクチンも治療薬も無く、医薬品以外の方法でやれることをすべてやらならなかった時期ではありますが、パンデミックに際し、国がトイレに関するこんなにも細かい推奨を出し

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睡眠不足だけじゃない!体内時計のズレがもたらす健康リスク

わたしの暮らすドイツでは、10月28日午前3時59分59秒59の後、時計が午前3時00分00秒00に戻った。自然光を利用して照明用の電力を節約することを目的とした「サマータイム(Daylight saving time)」が終わったのだ。 環境問題への意識の高まる中、進んで取り入れるべき制度のようにも感じられるサマータイム制だが、そこに暮らす人に一斉に人為的な時差ボケをつくるのと同じで、以前から健康へのリスクが取りざたされている。 今日はサマータイム制の健康リスクについて