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本当の愛

私の人生を変えた一冊は、エーリッヒ・フロムさんが書いた、『愛するということ』です。

この本は題名の通り、愛するとはどういうことなのか、が書かれた本ですが、そんな一言ではもちろん表しきれないほど、非常に内容が濃いです。

誰にでも大切な人はいると思います。私にも、「愛してる」という感情を抱く相手がいます。恋人でも、家族でも、親友でも。

しかし、この本を読んでいる時にふと自分のことに置き換えて考えていました。
本当の意味で相手を「愛せている」のか?

それに対して、私は自信を持って「はい」と言うことはできませんでした。

もちろん、相手のことは大好きだし、大切に想っている。尊敬もしているし、相手が喜ぶことを沢山してあげたいと思う。
それでも自信を持って「はい」と言えない理由は何なのか。

その答えは、「自己愛の欠如」でした。

他人にたいする態度と自分自身にたいする態度は、矛盾しているどころか、基本的に連結しているのである。
自分自身にたいする愛の態度は、他人を愛することのできる人すべてに見られる。
愛は誰かに影響されて生まれるものではなく、自分自身の愛する能力にもとづいて、愛する人の成長と幸福を積極的に求めることである。

といったように、
自己愛無くして、誰かを愛することはできない
ということに気付かされました。

いつから自分のことを無意識に愛せなくなってしまったのか、私にはよく分からないのですが、
自分への愛がないままでは、私の大切な人たちを愛することができないんだ、
と思ったら、こりゃ大変だ、という気持ちになりました。

多分、就職活動をきっかけに自分の自己肯定感の低さに気付きました。
なんとなーく感じていた、自分へのこの感情って、そういう名前が付くんだって知って、
それから色々と、自己肯定感を上げるにはどうしたらいいのか、といった内容の本を読んだりしてみました。

でも、まあそんな簡単にはあがらず(笑)
本って読んだその時は、「あ、自分変われるかも!」ってテンション爆上がりするけど、
なんかその3日後くらいには大体内容忘れ始めて、
結局元通り、みたいな(笑)

実際、この本を1回目に読んだ時には同じ感じで、読んだ直後だけテンション爆上がりで、しばらくしたら忘れてました。

でも、本当に納得できる内容だった。
本に対する感想は、本当に人それぞれだけど、
私にとっては、心の中のモヤモヤをこの本が全部説明してくれたって思った本でした。

だからなのか、何故か暫く経った後に
あ、なんかもう一回読みたいって思った。

やっぱり読んだら、この本にひたすら感動して、
好きだって思った。

本は、読むタイミングによって、
自分のその時の状態に合った言葉をくれると思います。
それはどの本にも言えることだけども。

とにかく、誰かを愛すことができる自分になるために、

自分に対して常に敏感であり、
自分のことを客観的に見る能力、即ち理性を持ち続け、「私は私だ」という確固たる信念をもとに
自分を信じること


それをできるようになった時、
自分に対する愛も少しずつ生まれてくるのではないかなと
思ってます。

この本が教えてくれたこと
絶対に忘れたくない
相手に向けた愛に偽りがあってはいけない

自分を愛すること、自分を信じてあげること
めちゃくちゃ勇気がいることだけど、
その勇気は、どんな愛にも必要なこと

まずは自分が自分を愛することから、全ては始まる


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