パリのかわいいショップ店員さん
パリオペラ座の近くのPANIER DES SENSというビューティーショップに入った時のことだった。 私がお店に入った瞬間、店員さん達が話す声が聞こえた。
彼女に「何かお探しですか」って聞くんだよ、大丈夫、できる。できる。
と、先輩店員が後輩店員に英語で話している。
What can I do for you? を何度か練習した後、遂に後輩店員が私に話しかけてきた。
想像してみてほしい。
お客さんは自分一人だけ、どんなに小声で話しても互いの声が聞こえてしまう広さの店内で、店員同士がこちらを気にかけながら話している。
もし、フランス語で話されていたら、何を話しているのか分からず、少し気まずく感じていたと思う。
でも、フランス語が分からない私が店員さん同士の会話で、不安にならないように、先輩店員さんは、あえて、「大丈夫、できる。できる。」まで、会話の全てをなるべく英語で話してくれたのだ。
それに気がついた時、私は凄く嬉しく、ありがたく思った。
先輩は後輩が私に What can I do for you? と声をかけるのを見守ってから、近づいてきて、 ちゃんと私に声を掛けれた後輩を褒め、後輩をサポートしながら接客してくれた。
そして、このオイル試す?と私に勧めつつ、
「私もすきなんだよね、私も使っちゃお!」 と言い出し、お客と一緒に自分もニコニコしながらオイルを使いだした。
驚いたけれど私も明るい気分になり、彼女に勧められるままにオイルを購入した。
マニュアル接客が多い日本ではなかなか経験できない、優しさと自由さが漲る接客だった。