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東大×藝大のデザインサークルに、学部4年生が飛び込んだ1年目の話

はじめまして、りここです。

今年の春にdesigning plus nineという大学のデザインサークルに入部しました。実は学部1年生ではなく4年生です。
今回は、4年生で入部した経緯、実際dp9はどんなところなのか、入部して楽しかったこと・悩んだこと・考えたことをつらつらと書いていきたいと思います。

これは dp9 Advent Calendar 2021 15日の記事です。

入部の経緯

・外出自粛の影響で、”デザイン”に興味を持った
・noteを読んで、途中入部も受け入れていると知った
・4年生だからとビビらず、飛び込んでみることにした

2020年の春学期から大学の授業は完全オンラインになり、家で時間を持て余していた私は、パソコンを使って何か作ろうと思い立ちました。もともと工学部に進んだのはものづくりが好きだったからというのもあり、何か手を動かしたいなと思ったのです。
無料で使えたAdobeXDを触りはじめ、4月には観察スケッチをしたり、7月にはmotion designをしたりしていました。

9月には、ひょんなことから気合を入れて動画編集をすることになりました。デザインっぽいことをはじめてまだ数ヶ月、動画編集ソフトも使ったことがなく、ただがむしゃらにやるしかありませんでした。

それまではただの自己満足だったものが、どうしたら画面を通して自分の伝えたい感情が人に伝わるのか、「もっとかっこいい」はどうやって表現したらいいかを必死に考えるように変わっていました。


これらの創作が楽しかったのもあり、人にもっと伝えるにはどうしたらいいだろう、もっと伝わるデザインが作りたい!と、”デザイン”に興味を持つようになったのです。

そこで思い出したのがdesigning plus nineでした。私の知り合いも何人か所属しているデザインサークルです。カッコいい人が多く、なんとなく憧れのある団体でした。あそこなら「もっと人に伝わりやすいって何だろう?」を解決する糸口が見つかるかもしれない!
ちょうど3年間所属したサークルも引退する時期だったことや、オンライン活動がメインになっていることも幸いして、4年生であっても無理せず活動に参加できそうだと気づき、新歓情報を集めはじめました。

4年生で新しいサークルに入った人は身近に聞いたことがなく不安に思っていた時に見つけたのがこのnoteです。

「きっと4年生でも大丈夫!」と明るい気持ちになりました。Mikikoさんありがとうございます!
4月の新歓説明会に参加し、無事dp9に入部することになりました。


デザインって何?

・design for everyone
・デザインとは「伝えるべきこと」を「受け取る人」に正確に伝えるための(視覚的な)手段

こうしてデザインサークルdesigning plus nineに入部したのですが、”デザイン”と一口に言ってもフワフワしていてよくわかりません。ポスター、動画、印刷物など、ちょっと見渡しただけでもデザインが関わっていそうなものがたくさんあります。

dp9のキャッチコピーは

design for everyone「すべての人が、デザインを。」

です。
新歓直後の説明会で、デザインとは、「伝えるべきこと」を「受け取る人」に正確に伝えるための(視覚的な)手段と説明がありました。

まだ自分の言葉で噛み砕けていない”デザイン”ですが、活動してく中で自己満足では足りない相手を考えた制作を意識できたらいいなと思っています。


dp9ってどんなところ?

・3つのslackワークスペース
・dp9には引退がない!
・discordの「陳家私菜」🍜

dp9の活動には「個人の創作・発信」「サークルのプロジェクト」「対外的なプロジェクト」の3種類があるように感じます。
基本的なやりとりにはslackを利用しており、それぞれの内容に応じてワークスペースがあります。特に「個人の創作・発信」の部分は、自分のチャンネルで独り言を呟きながらお互いに会話しながら、デザインに限らないSNSのようなゆったりしたコミュニティーの文化があります。私がdp9に入って一番好きになった部分です。

また、週に1回「駒場ミーティング」という名前で1〜2時間ほどのミーティングがありました。Bookmarkの共有や、講習会、イベントに向けた制作の時間などに当てられます。
ミーティングのためにメンバーの1人がバナーを制作することになっており、毎週素敵なデザインが見れるのも嬉しいところです。

そのほかの活動について詳しくは、活動内容を説明したnoteを読んでみてください!

実はdp9には「引退」というものがありません。
デザインのプロジェクトに参加してもよし、コミュニティーのメンバーとして居続けてもよし、下級生も上級生もどのくらいdp9の活動に参加するかは個人で調整することができます。新歓やイベントの責任者などは主に2年生が担当しているようですが、上級生と下級生の区別はあれど、何年生と意識することは少ないです。

オンラインでの音声会話には、Zoomとdiscordを利用しています。特にdiscordは自由にボイスチャンネルを作れるのが利点ですが、dp9にはちょっと変わった「陳家私菜」という名前のチャンネルがあります。
「陳家私菜」はオフラインで活動していた時期に、活動後のアフターでよく行っていた中華料理屋さんの名前だそうです。オンラインでの活動がメインになっていますが、いつかみんなで陳家私菜に行けたらいいな、とチャンネルを見るたびに今から楽しみにしてます。


参加したもの、つくったもの

4月に入部してから参加した活動、作ったものを紹介します。入ったらどんなことが出来るかの参考になれば嬉しいです。

(4月)Welcome Party
(5月)Design GYM、紙Festa.「紙に触れる」
(6月)イラレ講習会、Design Training「デザインの基礎」
(7,8月)Web講習会
(9月)Labcafe展示、五月祭
(10月)中期総会、ハロウィンパーティー「もぐもぐ会」
(11月)駒場祭「時間のゆらぎ」「常識のゆらぎ」
(12月)アドベントグラフィック、アドベントカレンダー

【番外編】
・中銀カプセルタワービルにお出かけ
・いい椅子を眺める会
・上野デザインデー
・Client Works

入部してすぐに新入生歓迎会(Welcome Party)がありました。ロゴ当てゲームのレクリエーションがあり、いよいよデザインサークルに入ったんだなとワクワクしました。

すぐに五月祭の準備がはじまり、2年生主導のもとグループに分かれて制作を行いました。イラストレーターなどのツールの使い方をDesign GYMで教わりながら、チームメンバーと制作のアイデア出しをして分担し、試作を繰り返してものを作っていくのは純粋に楽しかったです。
「紙Festa.」では「紙に触れる」の企画に参加しました。オンライン展示のため、見にきてくださった方の反応を直接見れないのは難しいと感じました。実際に印刷して紙を切ったり折ったり眺めたり、紙に触れてくださっていたら嬉しいです。

折り紙アーキテクチャ 本郷キャンパス安田講堂(紙Festa.「紙に触れる」より)

6月になるとDesign Trainingとして、デザイン構成要素である色やフォント、レイアウトに関する講習会がありました。また、印刷物とWebのデザインの違いに関する講習会もありました。

以上の講習会についてはこちらのnoteが詳しく説明しています。


7月から8月にかけて、実際にHTMLとCSSをコーディングしてみるWeb講習会に参加しました。Google検索画面をトレースしてみる課題に取り組み、最終週には「見たことあるページ」を作ることができました。実際目にしているサイトの裏側を覗くことができて面白かったです。その後も、Client Worksでコーディングを少し担当させてもらったり、駒場祭のWebページの実装を手伝わせてもらったり、少しずつ勉強と経験を積んでいるところです。

【Before】講習会第1週
【After】講習会最終週


9月にはLabcafeで「紙Festa.」のオフライン展示を手伝いました。ちょうど一眼カメラを発掘したので展示物の写真を撮ったり、その写真が宣伝に使われたりしました。

紙Festa.の宣伝とWebサイトに使用された写真

10月にはサークル内のハロウィンパーティー「もぐもぐ会」が開かれました。個人のスケジュールが忙しかったこともありあまり参加できませんでしたが、イベントまでのカウントダウンモーションを作りました。

もぐもぐ会カウントダウンモーション「3日前」

11月の駒場祭「ゆらぎ」では、「時間のゆらぎ」と「常識のゆらぎ」の2企画に参加しました。特に「常識のゆらぎ」では、動画の撮影編集も行いました。「ゆらぎ」というテーマは抽象的でなかなか撮影対象が決まらず、企画リーダーと相談しながら決めていきました。見てくれた友人から「面白かった」と言われたときは、自分の伝えたかったおもしろさが少しだけでも伝わったのかなと思えました。

12月にはアドベントグラフィックとして12月7日のグラフィックを担当しました。

アドベントグラフィックの制作では、slackのチャンネルで先輩方からアドバイスをいただき、他のメンバーの制作過程を見ることもできて勉強になりました。公開後は他のメンバーからリアクションをもらえたりと、私の思うdp9の良いところが詰まった企画です。
アドベント企画には、グラフィックだけでなく、この記事企画もあるので、ぜひどちらも楽しんでいただけたら嬉しいです。

これまで書いた企画以外にも、いい椅子を集めて鑑賞する会に参加したり、メンバー何人かで中銀カプセルタワービルの見学に行ったり、展示とは別にLabCafeに遊びに行ったりと、いろんな活動に参加できました。


前サークルとのギャップ

・郷に入っては郷に従え
・相手を楽しませる、とは
・みんなの憧れ、焦がしやレモン🍋

所属していたサークルを引退して4年生からdp9に入った私ですが、新しいサークルで戸惑うこともありました。

以前のサークルでは、大人数で大会に向かってものづくりを極めていく文化があり、体育会系的な考え方をするところでした。dp9でもみんなでイベント等を作っていくこともありますが、中心になっていくのは一部のメンバーで、どちらかというと今は個人の制作が多いと感じます。dp9は”デザインサークル”であり、相手に何かを伝えることが活動のメインです。またコミュニティーとしての側面も強く、大会に向けて極めていく思考とはちょっと異なります。

当たり前なのですが、今まで自分が常識だと思っていたことがdp9では常識でなく、逆に受け入れられ難いことにとても戸惑いました。

そんなある日、「左ききのエレン」という漫画を読んでいたら、こんな一節に出会いドキッとしました。

現実じゃ成長曲線が右肩上がりとは限らねぇ…
一度「出来る」と思えたことでも…
環境が変わった途端「できない」と思うようになったり…
最初にその”リセット”の感覚を味わう若者はぞっとするだろうよ
これまでの努力が全て無駄だったんじゃないか?そう思っちまった時に…
人の歩みは止まるんだ

「左利きのエレン」より

dp9はメンバーが増えてきたのが最近のことで、その分、メンバー個人の自由度が高く、これから体制が作られていくことも多いと感じます。

他の新入生と話していると、「焦がしやレモンに憧れて入りました!」という人が多くいました。みんなでクオリティの高いものを作りたい、という気持ちは皆が持っているんじゃないかなと思っていて、これからの活動がどう作られていくか楽しみでもあります。


結論:飛び込んでよかった!

dp9には1年生しか入部できないのではなく、
「1年生の時は入らなかったけど、やっぱり入りたいな」と思った時に誰でも入れるんだな、と思ってもらえたら嬉しいです!
新歓の回し者みたいになってしまいましたが、これからも気になることにはバンバン飛び込んでいこうと思います👀


最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!!
皆様、よいクリスマスを🎄

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