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ボランティア活動に取り組む立教生が集結「立教生ボランティア活動報告会」を開催しました!|当日の様子はYouTubeで公開中

様々なボランティア活動に取り組む立教生が集い、それぞれの想いや活動現場の今を共有する「立教生ボランティア活動報告会」を2022年3月17日(金)に初めて開催しました。

西原 廉太総長による開会挨拶から始まり、第1〜5部ではボランティア活動に取り組んでいる個人・団体による活動報告とファシリテーターを交えたトークセッションを実施しました。

当日の様子は、ボラセン公式Youtubeチャンネルで公開していますので、ぜひぜひご覧ください!

テーマは、「新たな活動の展開と継承」

立教大学では、多くの学生ボランティア(個人)やボランティアサークル(団体)が活動しています。
2022年度からは、コロナ禍での活動制限も緩和され、本格的ボランティア活動が再開しました。中止されていた活動が再開されるだけでなく、新たな団体や活動が盛んに生まれていることも、この間の特徴として挙げられます。

一方で、団体運営や活動先とのつながりの再構築に苦慮する団体も多くあります。メンバーの大幅な減少による存続危機、先輩から引き継ぐことのできなかった地域とのつながり、課題は山積みです。

そこで、今年度のテーマを「新たな活動の展開と継承」とし、ボランティア活動に取り組む立教生がこの不安定な期間をどのように過ごし、そこで何を感じ、どのような工夫をしてきたのかを共有することにしました。

西原総長による開会挨拶

活動報告会の冒頭に、西原 廉太総長から開会挨拶をいただきました。
総長自身が取り組んだボランティア活動についてのお話もあり、その経験が自身の人生にとって大きな影響及ぼしたことなども話されていました。

さらに、ボランティアセンターが立教大学の中でも重要な存在であることなどについても共有され、現在ボランティア活動に取り組んでいる学生へに対する期待と励ましのメッセージもいただきました。


*第1部*

「2022年度 ポール・ラッシュ博士記念奨学金」の受給者による活動報告とトークセッション

▼発表者
・坂田 治哉さん(ポール・ラッシュ博士記念奨学金 受給学生)
・細野 一斗さん(ポール・ラッシュ博士記念奨学金 受給学生)
・山田 亜実さん(ポール・ラッシュ博士記念奨学金 受給学生)

▼トークセッション ファシリテーター
・石井 香世子先生
(社会学部 教授/ポール・ラッシュ博士記念奨学金選考委員)

坂田さんは、大森聖アグネス教会で子どもたちの学習支援を行う「アグネス夏みかんの家」を計画し、2022年度ポール・ラッシュ博士記念奨学金の春募集に応募し、採用されました。
受給後は、子どもたちに教会に来ること自体を楽しんでもらえるように、学習支援に加えて、ハロウィンイベントやクリスマスイベントなどを開催しててきました。

細野さんは「南インドNGOでのボランティア及び現地交流」の計画で、山田さんは「MUPペットボトルキャップ分別」の計画で、「2022年度ポール・ラッシュ博士記念奨学金の秋追加募集に採用されました。
その後、細野さんはインドに渡航し、日本で集めた文房具などを子どもたちに配付したり、出稼ぎ労働者に食料配付の場に携わったりしました。
山田さんは早速学内の関係部署と調整し、ペットボトルキャップ回収を始めました。当初予定していた企業との連携は実現しなかったものの、現在は自分たちの手でペットボトルキャップを別の形に変えるアップサイクルに取り組んでいます。

それぞれの活動報告では、活動の進捗状況とともに活動を通して見えた課題や今後の展望について語られています。

第1部トークセッションの様子

トークセッションでは、ファシリテーターの石井先生から「ボランティア活動を通して感じた福祉の必要性」「人間としての豊かさとは」「ビジネスとボランティアの境界線や結びつき」などについての問いかけがあり、それに対して登壇学生からそれぞれの考えが語られました。

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*第2部*

「2022年度バリアフリープロジェクト」のメンバーによる活動報告とトークセッション

▼発表団体
・バリアフリープロジェクト「事物のバリア」チーム
・バリアフリープロジェクト「制度のバリア」チーム
・バリアフリープロジェクト「慣行のバリア」チーム
・バリアフリープロジェクト「観念のバリア」チーム

トークセッション ファシリテーター
・結城 俊哉 先生
(コミュニティ福祉学部 教授/ボランティアセンター 副センター長)

2022年度からボランティアセンターが実施している「バリアフリープロジェクト」は、「社会的障壁(バリア)」を知ることで終わらせず、その解消を目指していくプロジェクトです。
バリアの区分ごとにチームをつくり、それぞれ解消を目指す課題を設定して活動を進めてきました。

「事物のバリア」チームは、車いすユーザーの視点をもとにした「バリアフリーマップの作成」や「心のバリアフリーを学ぶ講演会の開催」に取り組みました。
既存のバリアフリーマップに新たな情報を加える過程では、車いすユーザーへのヒアリングや池袋・新座の両キャンパスでの実地調査を実施。学内におけるバリアフリー環境の快適性や課題について、改めて確認しました。

「制度のバリア」チームは、支援対象になりにくく、そもそも本人の自覚も難しい「色覚多様性」について取り上げ、その認知度を高めることで、当事者の不利益が生じないようにすることを目指しました。
色覚に差異がある場合、特定の色の違いが認識できず、それによってポスターや資料などの情報が適切に読み取れないなどの課題が生じてしまいます。
しかし、「カラーユニバーサルデザイン(=多くの人が正確な情報を得られるように、多様な色覚に配慮して利用者の視点に立ってデザインすること)」などを取り入れることができれば、様々な場面でその課題が解消されるかもしれません。
今回は、池袋・新座の両キャンパスで誰もが「色の見え方の違い」を体験できるようにゲリラ的なイベントを開催しました。

「慣行のバリア」チームは、外国人に対する情報発信について着目し、より正確な情報が伝わるように「やさしい日本語」を普及することに取り組みました。実際にその普及・啓発に取り組んでいる方々にヒアリングした後、そこで得た気づきや社会的な課題をもとに、自分たちで「やさしい日本語ワークショップ」を開催。参加者とともに外国人に伝わりづらい日本語や小説の一部をやさしい日本語に変換するなどの活動を通して、やさしい日本語に関するスキルを高めました。

「観念のバリア」チームは、既存の学習空間で学習者が抱えるストレスに着目し、ストレスフリーな学習空間をつくることを目指しました。
池袋キャンパスメンバーは、協働的な学習がしやすい環境整備を目指し、メーザー・ラーニング・コモンズの協力を得て、その効果の検証を実施しました。
新座キャンパスメンバーは、学習空間に配置されている備品(椅子)の選択性・個人の身体特性に合わせた個別最適化を目指して、バランススツール・バランスボール・クッションなどの貸し出しを実施し、その効果を検証しました。

第2部トークセッションの様子

トークセッションでは、ファシリテーターの結城先生から「活動の中で一番苦労したこと」「それぞれの取組みと環境のバリアフリー・ユニバーサルデザインとの接点」などについての問いかけがあり、それに対して登壇学生からそれぞれの考えが語られました。

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*第3部*

ボランティアサークルによる活動報告とトークセッション

▼発表団体
・SEMBRAR(センブラル)
・立教YMCA
・立教大学ふくふく

トークセッション ファシリテーター
・中沢 聖史 先生
(立教サービスラーニングセンター 特任准教授/立教サービスラーニング・センター 副センター長)

「SEMBRAR」は、新座キャンパスを拠点に活動しているボランティアサークルで、「児童」「高齢者」「しょうがい」「地域」の4つの領域を軸に活動しています。活動報告では、各領域での活動状況や今後の展望も含めた団体運営の工夫などについて語られました。

「立教YMCA」は、池袋キャンパスを拠点に活動しているボランティアサークルで、「学習支援」「清掃ボランティア」「農業体験」「他団体との連携」などに取り組んでいます。活動報告の中では、これまで続けてきた活動の一つがなくなってしまうこと、新たに始める活動が調整できたことなどについても話していました。

「立教大学ふくふく」は、新座キャンパスを拠点に活動しているボランティアサークルです。”子どもの第三の居場所をつくり、過程や学校で孤独を感じている子どもの力になりたい”という思いで、2021年7月に発足しました。
現在は、新座市内にある「デイサービス隣家」で「ふくふく子どもの家」という活動を行っており、活動報告では、そこでの活動を通して感じたことや課題などについて語られました。

第3部トークセッションの様子

トークセッションでは、ファシリテーターの中沢先生から「活動の中で経験した大失敗」「団体運営における引き継ぎやモチベーション維持の工夫」などについての問いかけがあり、それに対して登壇学生から、それぞれの考えや実際に団体内で取り組んでいることなどが語られました。

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*第4部*

ボランティアサークルによる活動報告とトークセッション

▼発表団体
・東日本大震災復興支援団体 Frontiers
・東日本大震災復興支援団体 Three-S
・アジア寺子屋

▼トークセッション ファシリテーター
・伊藤 実歩子 先生
(文学部 教授/ボランティアセンター 副センター長)

「東日本大震災復興支援団体 Frontiers」は、池袋キャンパスを拠点に活動しているボランティアサークルです。
活動報告では、「陸前高田・唐桑ツアー」「イタルトコロ大学公式プロジェクト」などの活動内容とともに、現在抱えている課題やこれからの活動で大切にしていきたいことなどが語られました。

「東日本大震災復興支援団体 Three-S」は、新座キャンパスを拠点に活動しているボランティアサークルです。
活動報告では、「宮城県の気仙沼市を訪れた夏合宿」やそこでの学びを発信した「大学祭での展示活動」などについて報告とともに、活動と団体運営の両面から現在抱えている課題が共有されました。

「アジア寺子屋」は、池袋キャンパスを拠点に活動している学生キリスト教団体です。
活動報告では、新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、メインの活動であったフィリピンキャンプができない状況が続いたこと、その中でも国内スタディツアーを開催したり、オンラインでフィリピンの方と交流したりする機会を設けてきたことなどが共有されました。

第4部トークセッションの様子

トークセッションでは、ファシリテーターの伊藤先生から「東日本大震災大震災復興支援団体である2団体の違い」「SNS等を通した情報発信の実態」などについての問いかけがあったほか、登壇学生が「今の活動に参加した経緯」について互いに聞き合う場面もありました。

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*第5部*

「学生コーディネーター」・ボランティアサークルの活動報告とトークセッション

▼発表団体
・ボランティアセンター 学生コーディネーター
・献血運動の会
・立教エコキャップ推進委員会REPC(レプシー)

▼トークセッション ファシリテーター
・中川 英樹 チャプレン(大学チャプレン/ボランティアセンター長)

「ボランティアセンター 学生コーディネーター」は、ボランティアセンターと協働し、両キャンパスで学生の立場からボランティア活動に関心のある学生と地域をつなぐ活動に取り組んでいます。
活動報告では、活動の軸にしているMISSIONや「他大学の視察」「ボラカフェ」などの活動、そこで得た成果と課題について共有されました。

「献血運動の会」は、両キャンパスを拠点に、学生健康保険組合 学生保険委員会の外郭団体として活動しています。
活動報告では、献血運動の会の活動の構造や実際に実施した「学内献血会」の様子、そこで得たアンケートの内容などについて語られました。

「立教エコキャップ推進委員会 REPC」は、池袋キャンパスを拠点に活動しているボランティアサークルです。
活動報告では、日常的に行っている学内でのエコキャップ回収の活動に加え、新たに計画している立教小学校と連携した古着回収活動などについても共有されました。

第5部トークセッションの様子

トークセッションでは、ファシリテーターの中川チャプレンから「どのようなビジョンや想いをもって活動しているのか」「ボランティア活動の経験は自分にとってどんな意味を与えているのか」などの問いかけがあり、それぞれの活動内容とともに登壇学生の考えを深堀りしました。

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*講評・総括*

活動報告会の最後に、ボランティアセンター長である中川 英樹チャプレンからご講評・総括をいただきました。

お話の冒頭では、「ボランティア活動に取り組む立教生が今回の活動報告会のような機会で集結することは初めてであったこと」「個人・団体の活動について丁寧に聞き合っていく中で、それぞれのアイディアやヒントを共有することができ、これまで点のようであったそれぞれの活動がつながることで面のようになっていたように感じたこと」などが語られ、今回の機会の価値について確認されました。

ご講評・総括の様子についても、アーカイブ動画Part5で公開しておりますので、ぜご覧ください。

*交流会*

活動報告会の終了後は、場所を変えてキャンパス内の日比谷松本楼で交流会を行い、ボランティア活動に取り組んでいる学生、協力団体、先生方がそれぞれの想いや取り組みについて共有したり、つながりを深めたりしました。

それぞれの活動の発展につながるような新たな出会いもあり、貴重な歓談の時間となりました。