BWリメイクは2027年?!ポケモンのリメイク時期を数学的に予想してみた

2021年11月19日、「ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール」が発売された。およそ15年越しのリメイク作品の発売に多くのプレイヤーから歓声が上がった。

ポケットモンスター作品においては新作だけでなくリメイク版を今までも発売している。この流れはコンテンツの終焉まで続くと思われる。
本記事では今までのリメイク作品発売傾向を基に今後のリメイク時期を予想する。


1. 用意するもの

今回の検証に必要なものは以下の2つである。

①回帰分析の知識
②歴代のポケットモンスター各作品の発売日
③回帰分析用ツール

①について。特定のデータの集合に対して一次関数のy=ax+bの形で表した際にもっともらしくなるような傾きaと切片bの値を算出する手法である。数学的な説明は他に譲るが、今回は「原典の作品とリメイク後の作品の発売日の関係性から一次関数を求める」と考えてもらえればよい。

②について。こちらから引用。今回の対象作品は以下のとおりである。

原典(リメイク発売済み)
ポケットモンスター 赤・緑(1996年 2月27日)
ポケットモンスター 金・銀(1999年 11月21日) 
ポケットモンスター ルビー・サファイア(2002年 11月21日)
ポケットモンスター ダイヤモンド・パール(2006年 9月28日)


リメイク
ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン(2004年 1月29日)
ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー(2009年 9月12日)
ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア(2014年 11月21日)
ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール(2021年 11月19日)


原典(リメイク発売前)
ポケットモンスター ブラック・ホワイト(2010年 9月18日)
ポケットモンスター X・Y(2013年 10月12日)
ポケットモンスター サン・ムーン(2016年 11月18日)
ポケットモンスター ソード・シールド(2019年 11月15日)

ポケットモンスター 青やポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーンのようなマイナーチェンジ版、ポケットモンスター Let’s go ピカチュウ・Let’s go イーブイのような2度目のリメイク版については対象から除外した。前者はマイナーチェンジ版のリメイク作品は今まで発売されていないため、後者は今後の作品において2度目のリメイク版が作られる見通しが立っていないためである。
尚、ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2に関してもリメイク扱いで除外している。構成上純粋なリメイクと言えないことは理解している。

③について。今回は表計算ソフトの一つであるLibreOfficeのCalcを用いた。近似直線の導出手順は以下の通り。

もちろん有名な表計算ソフトであるExcelを用いても同じことができる。

ただしExcelが有償のソフトウェアであるのに対し、Calcは無償で使用できるため、再現性の高さからこちらを選んだ次第である。


2. 検証

ここまで準備ができたらあとはcalcにデータを入力するだけである。
手順としては、

  1. 原典とリメイク作品の販売年を対応させた散布図を作成

  2. 散布図のデータから近似曲線を作成し、数式を表示

  3. 数式にリメイク作品未発売の原典の発売年を代入し、リメイク作品の発売年を予想

という流れである。
ということで結論のグラフは以下の通り。

結果として、
BWリメイク→2027年
XYリメイク→2032年
SMリメイク→2037年
剣盾リメイク→2043年
という予測値が得られた。

ちなみにグラフ中にあるR^2というパラメータは相関係数と呼ばれ回帰直線と元のデータの相関度合を示す値である。1に近いほど相関度合が強いことを指す値であり、0.9998を記録した今回は極めて強い相関があることがわかる。すなわちこのグラフの予測は既存の情報から得られる結果として非常に信頼度が高いと言える。

さて、上記のように予測値が得られたわけだが、近似曲線に代入して得られた値は必ずしも整数値ではなかった。例えばBWリメイクは2027.712329年、XYリメイクは2032.808219年、といった具合である。
年表記における小数値とは何を表す値だろうか。そう、日数である。ということで次節では日数まで含めたデータを用いて予測を立ててみる。


3. 追加検証

追加検証結果の前に小数値の扱いについての定義を説明する。
この小数値は「1年の中の経過日数」を表す値とし、1月1日を0とする。
すなわち2021年1月1日(0日経過)は2021.0年と表され、2021年12月31日(364日経過)は2021+364/365=2021.9972年と表される。逆に0.5年経過した日は0.5*365=182.5日となり、2021年7月2日を表していることになる。

この前提の下で、

  1. 発売年月日を年数の小数表示に変換

  2. 回帰曲線を作成・予測値を出力

  3. 予測値を年月日に変換

という流れで検証を行う。

結果のグラフがこちら。

結果として、
BWリメイク→2027年12月1日
XYリメイク→2033年2月2日
SMリメイク→2038年4月28日
剣盾リメイク→2043年5月14日
という予測値が得られた。
相関係数は0.9979となり、前回ほどではないが十分に高い相関を持つ値であると言える。


4. まとめ

今回は今までのポケットモンスター各作品の発売傾向から今後のリメイク作品の発売時期を予測してみた。
あくまでも今までの日付だけを基に予測しているため、新ハードの発売タイミングなどの現実的な要件によって予測と大きく異なる結果となることはあるだろうし、後半で行った日付予測については商戦時期や曜日などの要素を完全に無視しているため、ズバリ的中することはそうそうないだろうと思っている。
とりあえずは2027年発売と予測されたBWリメイクの発表を心待ちにすることで本記事を締めたいと思う。

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