24-03 本気と真面目の間でコーチは何をするのか?

 2002年から始めた、コーチもいよいよ23シーズン目に入ることとなりました。
 長年コーチをしていると、恐らく自身の景観から、勝利が多かったシーズンとそうでなかったシーズンの雰囲気を無意識に意識の深いところで、何かを持っているような気がします。何かとは?もちろん選手の動きですとか、取り組む姿勢とか、場合によっては声の出し方などで成功体験との比較をしているのだと思います。
 もちろんご多忙に漏れず僕自身にもそう言った面があります。そうなると、
 「なんかフワッとしている」
 「なんか閉まらない」
という言葉でイライラを覚えることも少なくありません。
 その何か?をきちんと伝えられないと、若しくは伝えられなくとも、仕向けないと、ハラスメントの種となることは言うまでもありません。後で振り返って、自分の成功体験の押し付けと揶揄される、今時のダメコーチとレッテルを貼られるだけになります。
 似たような場面で、皆さんは、
「やることは、やってるんだけど、勝てる気がしない」
とか
「なんか真剣味が足りない」
みたいなイメージを持ったことはないでしょうか?
とあるコーチが練習後の選手に、
「真面目にやれとは言わないが、本気でやってくれ!」
と声をかけたことがありました。
そもそも、真面目なことはダメではないですが、それを否定していると取られることがあるこの表現は、選手にとっても
「はい、頑張ります」
とはいったものの、どうすれば良いのかわからないと頭の中に ???? が広がったのではないでしょうか? そうすると、
もっとがむしゃらにやる → 時として怪我の誘発若しくは、プレイの精度が雑になる
と言う悪循環も生まれたりする。もちろん、人それぞれですが、どうすればコーチ目線の「本気」に近づけることができるようになるのでしょうか?

主体性を育むことにもつながるだろうなぁ
とか、
感情を奮い立たせて取り組むことだろうなぁ
とか、なんとなく自分で答えの文章を考えつつ、今流行りのChatGpt3.5君に聞いてみたやりとりを示します。

You(聞き手も僕のことです)
僕はスポーツの現場のコーチです。選手を見ていて、真面目に頑張る選手と本気で練習する選手の見分けがつきません。真面目と本気って、どう違うんですか?

ChatGPT
真面目に頑張る選手は努力する姿勢がありますが、本気で練習する選手はその努力をさらに深め、目標に向けて全力で取り組みます。本気の選手は自ら課題を見つけ、向上心を持ちながらトレーニングに取り組む傾向があります。結果を求めるだけでなく、プロセスにも真剣に取り組む姿勢が特徴的です。

You
プロセスを真剣に、全力でやる真面目な選手もいます。その場合、真面目と本気は何が違いますか?

ChatGPT
確かに、プロセスを真剣に取り組む選手も真面目ですが、本気の選手はその真面目さに加えて、情熱的で自己を追い込むような姿勢があります。本気の選手は目標に向かって情熱的に挑戦し、逆境にも立ち向かう強い意志を持っています。真面目な選手は努力するが、本気の選手は努力に加えて情熱と全力のエネルギーを注ぎ込むことができます。

You
ただ、情熱的かどうかって、選手の性格や個性で、コーチからの見え方が異なります。その場合、どうすれば良いですか?

ChatGPT
選手の個性や性格の差に敏感になり、コミュニケーションを深めることが重要です。各選手がモチベーションを維持し、成長できるように、個別のアプローチを取ることが良いでしょう。個人面談やフィードバックセッションを通じて、彼らの目標ややりたいことを把握し、それに合わせたサポートを提供することが役立ちます。

 ChatGPTに頼ると言う形ではないですが、一人で考えているよりも、人との会話や、その時のオートクライン(自分が言っていることを自分の耳から再度入れることで考えが深まる行動)に近い効果が、会話の中から生まれてくる感触がありました。ちなみに余談ですが、入力文字制限はあるものの、プロンプト(文章の入力)では、最初に背景や自己紹介的なことをしっかり入れると、答えの精度が上がるケースが多いそうです。

 このやりとりをしながら、2、3年前に読んだダブルゴールコーチングの本のことを思い出しました。その中で、
「選手のエモーショナルタンクを満たす」
と言う言葉を思い出しました。改めてコーチングの基本的な部分に、着地した気がします。単なる人当たりのいいコーチではなく、本当に望むものを感じとり、そこにアプローチが必要なのだなと再確認しました。
 まあ、5年後まだコーチをしていたら、同じことを言っているかわかりませんが、今年は意識的に選手のエモーショナルタンクを探し、それを満たすチームづくりにチャレンジしたいと思います。俗にいう飯練で彼らの胃袋を満タンにすることの方が100倍簡単なんですが、、、、なんせ彼らの胃袋は大きそうで意外と大きくないので、、、、あっ、彼らの胃袋同様に、エモーショナルタンクも、大きくしてあげられるのであればその辺りもチャレンジして、貪欲な選手が成長の中で産まれてくれればそれも面白いかも、、、

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