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③Dr'登場

あー 

ちょっと寝てたかな 目を開けると白熱灯が並んだ白い天井。
気づけば9時前。

看護婦さんが紙コップに入ったお水を手渡してくれました。 

でも上体が起こせないんよね,,,
仰向けのまま口元にコップを近づけて顔だけ横に向けて無理やり飲むって言うより吸い込んだ(笑)

看護婦「ドクター到着しました。すぐに診察してもらいますね。」

ドクター登場! 高身長でメガネの奥の目力強目の男前な先生です。


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体温測定、脈拍、採血、レントゲン、なんか健康診断みたい。

健康診断と違うところは自分で歩くことなくストレッチャーで運ばれること。
ウロウロ部屋を移動しながら検査を受けている途中で妻が病院まできていた。

PCXを運んでくれた警察官が教えてくれたそう。 
僕はギプスを巻いたらすぐ帰るつもりなんで共働きの妻にわざわざ時間を取らすのが嫌だったのに,,,,

僕「来てくれたんや。ありがとう。折れたっぽいからギプス巻いてすぐ帰るけど。」
妻「普通に話できるみたいやし大丈夫そうやん。」

検尿してくださいって紙コップを渡された...
起き上がれないのにどうしよ,,,
妻に身体を横に向けてもらってなんとかしたけど、こぼしちゃって恥ずかしいし情けない,,,

一通りの検査が終わってドクターの診察。 
Dr.「痛みは足の他ありますか?」 
僕「折れてるんですよね?ギプス巻いたら帰ります」
Dr.「残しますか? 切りますか?

????????????????

はい? 

Dr.「残しますか? 切りますか? 折れてると言うよりも粉砕しています。切るか残すかの治療を選んでください

僕「残します!そこまで酷いんですか?」

事故を起こした時から靴は脱げていて靴下だけの状態でした。
運ばれる時も視界に血痕はなかったので出血していても擦り傷レベルだろうと。
意識レベルも多少興奮はしていましたが警察官や救急隊員との会話も正常にできていました。

Dr.「レントゲンです。普通は繋がっている骨が粉々で中で散り散りになっています。」

足を写したレントゲンは素人が見てもわかるくらいピースの多いパズルのような線が大量に映り込んでいました。

僕「残せるなら残します。」 妻の表情が緊張に包まれているのがわかりました。

Dr.「今日から入院してもらいます。腫れがひどいのでひいてからの手術になります。」

兎にも角にも僕の長い長い入院生活が始まりました。


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