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す…凄ぇ…! 国際フォーラムのど真ん中で、ステージから押し寄せる音楽の波に吹っとばされた!! わし流 芸術の秋2022⑰「エンニオ・モリコーネ オフィシャル・コンサート・セレブレーション」東京国際フォーラムA

「ローマの休日」ではないけれど、ではないけれど、ニーノ・ロータ、フランシス・レイ、ミシェル・ルグラン…映画音楽の巨匠は数あれど、やっぱしワシが一番好きなのは何と言ってもエンニオ・モリコーネです! ブルース・リーも「ドラゴンへの道」で「ウエスタン」をほとんどパクってるようなところがありましたな。

やっぱしメーンは今回指揮をするモリコーネの次男も共同制作だったという「ニュー・シネマ・パラダイス」なんだろうな、異存なし…と思っていたところ、同作は思ったより早めの登場。こんなに早く〝必殺技〟をやってしまったんじゃあ、あとはどうするんだよ…と思っていると、もっとすごいのがあったんである。映画は見たことないのですが、「ケマダの戦い」というのが凄かった! 男性コーラスと女性コーラスの〝紅白歌合戦〟状態。続く「ミッション」も大迫力。さらにはこの日2度目の「続・夕陽のガンマン」。本当はこの日はなかった「荒野の用心棒」や「夕陽のガンマン」の方が好きなんだけど、こうして大迫力のソプラノ入りを聞くとなるほどコンサートではこっちだな、と納得。

「荒野の用心棒」や「夕陽のガンマン」では夕焼けの前を盗賊たちが馬でシルエットで駆け抜ける、それだけのシーンなのにモリコーネの哀調を帯びた曲がかかると何の説明がなくても「こんな連中にもそれなりの事情があるのかもしれんなあ」などと思わせるものがあります。

とはいえ一気に大作になりすぎて前2作よりは長すぎることもあり、少々落ちるとおもわれる「続・夕陽のガンマン」を40年ほど前、アクション映画専門でやってた新宿ローヤルで見たときは「ヒゲのおっさん(イーライ・ウォラック)がだだっ広い墓場を駆けずり回ってお墓を捜すだけのシーンになんでここまで大袈裟な音楽を…こんなことやってっから長くなっちゃうんだよ」と戸惑ったもんですが、ワシは間違っていた! なんだかよくわかんないけど、魂を揺さぶるようで凄いんですよ、この曲は!! ま、モリコーネと中学かなんかの同級生だったというセルジオ・レオーネの映画はだいたい過剰にセンチメンタルなんですが、友人によく合わせてやってるんですかね。「ウエスタン」の「ジルのテーマ」や「ワンス・アポン・アタイム・イン・アメリカ」の「デボラのテーマ」もよかった。

アカデミー賞は晩年、タランティーノの「ヘイトフル・エイト」で受賞しているわけですが、本当はもっと早い時期の作品であるべきだったような気がします。レオーネもイーストウッドもそうですが、娯楽作品で売れた人は後の世代から評価されることが多かったので。

ところでスクリーンに何度か写っていたレオーネですが、やっぱりあれじゃあ、太りすぎだったんだよね~。


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