好対照の同時開催! わし流 芸術の冬2022②「上村松園・松篁・敦之 三代展」&「山本作兵衛展」東京富士美術館
バス1本で行ける東京富士美術館。2年前に開催されたものの、たったの2日で、例のアレのため中止に追い込まれた「上村松園…三代展」。今回はそれが改めて開催されたとのこと。
三代にわたって画家となっているわけですが、それぞれ美人画。花鳥画など、特異なジャンルは違うようです。そのなかでワシのお目当てはやはり1代目の上村松園の美人画でした。
とにかく美しい。が、狂女を描くために精神病院に取材に行った…などなど、激しいエピソードもあるようです。
いちばん有名なのは「序の舞」かもしれませんが、今回はその展示はなく、しかし下描きはありました。その大きさにびっくりしました。いつか実物を見たいものです。
同時開催されていたのが炭鉱の日常をいてユネスコの「世界の記憶」に登録されて10年という「山本作兵衛展」。本人が7歳から60歳ぐらいまで炭鉱の仕事をしていたというだけに、生々しい迫力。
ざっくり言ってしまうと、上村松園が正式に絵を学び、どちらかといえば裕福な美しさを追求したのに対し、おそらく独学で描き始め、男は入れ墨バッチリでふんどし一丁、女は乳まるだしで作業する、庶民の日々の生活を描くことでたくましい生命力がヒシヒシと感じられる作兵衛。好対照といえるでしょう。
なお炭鉱の人々の娯楽は男は博打、女は…やっぱし博打だったということです。
さて、メモしておいた予定通りのバスで帰るとするか…と停留所へ行ったところ、バスは10分ほど前に行ってしまったばかりで、次は約1時間後。間違えてメモしていたわけです。といって、すでに美術館は出てしまいました。しかたがないのでひと山越えて歩いて帰ることにしました。ま、たまにはいいか…とおもったものの、川の近くは風がビュウビュウ吹いていました。
やっぱしまだまだ冬だなぁ…。
ふと橋の下を見ると、川面がキラキラと輝いていました。
歩き始めてから1時間20分、ようやく家に帰り着きました。
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