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Labという加速器の「やりたい」の電子銃になりたい〜Tsukuba Place Lab4周年に寄せて〜

「おはようございます!Labからゆーみるしーです!」

Facebook 投稿も板についてきた今日この頃。今日12/1でLabスタッフになってから5ヶ月。

Tsukuba Place Lab 
筑波大学すぐそばのコワーキングプレイス。異なる価値観が出会う、アイデアを共有できる場。
人と人とを繋ぎ、やりたいことを実現していくための場。

私とLabの出会いはこちら。


「"つなぐ"を加速させたい」と始めたLabスタッフ

今年6月、堀下さんにLabスタッフをやりたい、と告げました。

ホームページに載せるプロフィールを書きながら、スタッフになってどんなことを実現したいのか、を掘り下げていった結果「"つなぐ"を加速させたい」という言葉が口をついて出てきました。

もともとなんとなく考えてはいましたが、その想いを強くしたのは今年2月に開催した、みんなの学会でした。(ちなみに今年度も開催決定しております)

「手話と科学を繋ぎたい」

このイベントをやろうと決心するまで、手話についても聴覚障害についても、なんならイベント運営についても勉強不足で、何から手をつけたらわからない状態でした。

でも、Labやupでやっていたろうちょ〜会に参加できたり、Labをきっかけに他大学の学生の支援を得られたり、Labに場所やクラファンのリターンを提供していただいたりと、LabやLabスタッフから多大なご支援を得たことが助けになりました。

Labが私の「手話と科学を繋ぎたい」という思いを助けてくれたんです。

そんな経験があって、私もLabという場で人と人ををつなぐことで、誰かの「やりたい」の助けになればと思い、スタッフになりました。

でも、最近別の思いも浮かび上がってきました。


「やりたい」の種を誰しも持っている

まだなんでそう思ったのか自分の中でもまとまってないのですが、たぶんみんな「やりたいの種」を持ってるのかな、と思ったんです。

私だったら、合唱やりたいな、とかダンスやってみたいな、とか。でも「忙しいから合唱団に入るのは無理だよな〜」とか、「未経験で運動神経も悪いからダンススクールに通うのは気が引けるなぁ」とか、いろんなこと考えちゃってなかなか「やりたい」って言えないのかなって。(実はダンスはスクールに4回通っただけで挫折した)

私はやりたいことはとりあえず口に出してみるスタイルで生きているのでTwitterだの雑談だので「やりたい!やりたい!」と言い続けてて、その結果おとのわで合唱ができたり、よさこい教室ができたり、ダンスも先生が見つかったりしました。

でも、多くの人はそうじゃないんじゃないか、と思って。なかなか「やりたい」って言えなかったり、口に出す機会がないのでは?と。


Labは加速器だ

突然ですがLabは加速器だと思ったんですよ、それも衝突型加速器。

衝突型加速器っていうのは、すごい速さに加速した粒子同士をぶつけて新しい粒子を生み出す実験装置です。

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(これは私が研究する「国際リニアコライダー(ILC):国際直線衝突型加速器」)

さて、衝突させるには粒子を生み出すものが必要です。例えば電子を生み出すのは「電子銃」と呼ばれる装置。(注:他の方式もあるため、どちらかといえば「電子源」と呼ばれることが多いが、わかりやすさのため電子銃とした)

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(ILC通信Twitterより)

ちなみにILCの場合、1秒間に5回の頻度で電子を打ち出していて、約200億個の電子をひと塊にして、その塊を0.1秒間に約1300回ぶつけてます。それだけ粒子の"密度"を上げてやっと粒と粒がぶつかるんです。

こんなふうに、Labでは日々「やりたい!」が生まれ、「やりたい!」と「やりたい!」が衝突して新しい「やりたい!」が生まれていると思ってます。それがどんなに小さなことであっても。

なんてことを堀下さんのnoteを読んで思ったわけで。

衝突をたくさん起こすにはどうすればいいか。「粒の密度を上げる」「短い時間でよりたくさんの粒子をぶつける」「長い時間実験を続ける」などなど…。実際の実験でもさまざまな工夫をして衝突データを集めています。

だからこそ堀下さんはLabを会員制にせず利用料も安価にした(密度を上げる)し、年間350本以上のイベントを行った(短時間で高頻度の衝突)し、4月まで7:00〜23:00まで営業した(長い時間の実験)。


「やりたい」を見つけて打ち込む電子銃

ここで注目したいのは、粒子がたくさん生まれなければ、つまりなにかを「やりたい!」という人がたくさんいなければ衝突は起こらない、ということです。200億個の塊になっている粒子は、全てが衝突するわけではありません。衝突できずすり抜けてしまうものもあります。

実際の実験ではこの衝突をする確率というのは変えられないけれど、Labでは変えられます。つまり1人でも多くの人の「やりたい」を見つければいい。

これまで私は「人と人をつなぐ」こと、つまり衝突を起こしたい、と思っていたけど、もちろんそれも大事だけど、もっと一人一人と向き合ってその人の「やりたい」を引き出すことが根本的なことなのかな、と思いました。それをどうやってやるかはまだ分かんないけど。

今年Labスタッフになることに迷いはありました。コロナ禍であったり、私自身博士課程の大詰めという忙しい時期であったり。でも、やってよかったと思う。まだ、思うようには動けていないけれど、5年目のLabと共に模索していきたいな〜と思っています。


12/1(火) 20:00〜21:00、Labスタッフで配信やります。



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