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夫婦喧嘩は犬も食わないアホらしさ

今日は、キーッとなったまま書くことにした。頭に血がのぼるって、こういうことかと実感。

少し前に、電子遺品と解析サービスの話を書いた。家族のもしもの時に、パスワードがわからなくて、困ることがある、という話だ。解析費用は24万円。わたしのパスワードも、いつかオットに知らせておかなければ、と思ったりもした。

昨日、「再ログインをしてください」と表示が出た。わたしのスマホでWOWOWの見逃しドラマを見るために、どうしてもログインをしなければならないが、WOWOWはオットが契約しているので、IDやパスワードはオットしか知らない。帰りを待って、「お願い」と言ったら、虫の居所が悪かったのか、「こないだログインしただろう。なぜ再ログインが必要なのか」と怒った。「どうしてかはわからないけど、そういう表示が出た」と返せば「自分がログアウトしたからだろう。余計なことを」と言う。「わたしはしていない」と言うのに信じない。おまけに「あーもー。どうしよっかな〜。忘れちゃったかもなー」などと言うのでカチンときた。ログインのたびにこの態度だったら、いつかオットをグーで殴るかもしれない。どうせ、テレビの配信サービスなのだし、悪用のしようもないし、と考えたわたしは「いっそ、IDとパスワードを教えてくれたりしない?」と聞いてみた。

「は!?なに言ってんの!」ときた。「他人にIDとパスワードを教えるわけないじゃん!」ああそうですか。ごもっともですわ。そうですかそうですか。ええええ、もういいです。と、腹の中で思ったが、口から出た言葉は「じゃあ、24万円だわ」だった。オットはますます「はあ!?」である。

家族が死んだ時に、パスワードがわからなくて困る遺族が、解析を頼むのに24万円かかるんだってよ、と言ったら、「なんのために?」と真顔で聞いてきた。「一番の希望は思い出の写真を取り出したい、と言うことらしい」と説明したら、「家族が見たくもない思い出が、そこにあるかもしれないのに?死んだら俺には人権はないのか。死人には人権がないのか」とたたみかけて来る。さらに「そもそも、パスワードが必要なものは、その理由があるのだから、他人が見てはいけないものなのだ」と正論をぶつ。穏やかに言ってはいるが、そういう時は激怒しているのだ。

わかりました。おっしゃる通りです。あなたが正しい。これからも、WOWOWが「再ログイン」と言ってきたら、あなたにログインしてもらいますから。あなたが亡くなったら、思い出など掘り出しませんから。いやむしろ、あなたより先にわたしが死にますから!と心の中で叫んだ。はいはい、承知、承知!

「はい、ログインできました」と、オットがスマホを返してきた。なんだ、あの機嫌の悪さは、パスワードをちゃんと覚えているかどうか、自信がなかったので、面倒くさかっただけなんだな。

ああ、早く「刑事モース」を見よう。




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