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図書館のひときわ静かに風邪をひく

風邪をひいた。昨日の図書館のせいだと思う。目の周りが腫れぼったくて、喉が痛い。熱はないのに節々が痛む。

図書館の学習室は居心地が良かった。机には仕切りがあり、周囲の人と空間を共有しない。自分の手元だけに集中できるのがありがたかった。家にいると、常に何かの物音がする。家の中だけではなく、外からも。目の前が通学路になっているので、歌いながら帰る子、ガラガラとキャリーバッグを引っ張る人、しかも、抜け道なので、結構な交通量だ。とにかく集中がしにくい。

そんなありがたい空間で、ここぞとばかりに調べ物をして、5時間過ごした。4時間を過ぎた頃から、なにやら喉におかしな兆候が。「風邪ひいたなう」とツイートしたくなるくらい、確実に「こりゃ風邪だな」と思った。マスクをしていかなかったことを悔いたがもう遅い。確実に、風邪っぽいのラインを超えて風邪ゾーンに突入した。

歳をとって思うことは、「熱が出ない」ことの悲惨さ。抵抗力が落ちている。微熱がだらだらと続いて、いつまでも咳が残る。カッと熱が出てスカッと治った頃が懐かしい。すみません風邪で休みます、と仕事を休んでも夕方にはもう拍子抜けするほど元気になっていた。当時は「明日は行きます」と言えたが、今なら「2〜3日、休みます」だ。

コンコンコンコンコンコン。狐かキツツキか、というくらい咳が出る。ムスメが「だ、だいじょうぶ?」と背中をさすってくれた。無言で頷いて、お茶を飲む。ああ、昔コントでよく見た「いつもすまないねえ。ゴホゴホ」「なに言ってんのよ、母さん」みたいな構図だな、とぼんやり思った。

しかし、寝込むほどでもないというのが癪に触る。寝付いてしまえば諦めもつくものを、どうにか体が動くものだから、休むわけにもいかない。
じわじわと染みるように風邪が体を占拠しようとしている。

さて、生姜湯でも飲むか。

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