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肩を壊す

野球選手でもないのに肩を壊した。

そもそも、今月初めからの入院は「肩が痛い」ところから始まっている。肩が痛くて、腕が上げられない。そのほかに、熱を計っても平熱だが、体が熱くて、特に足の裏が熱い。腰も痛い。などをまとめて訴えたので、かかりつけの外科医(漢方医)は数種類の薬を処方してくれた。その中のどれかが副作用をきたし、わたしの肝臓がやられた。

肝臓は入院を経て、快方に向かっている。しかし、肩の痛みはいつまでも治らない。退院して3〜4日が経つが、痛くて眠れないので、近所の整形外科に行ってみた。

「これはかなり悪いね。」まじすか。「注射を打ったら、ずいぶん楽になると思うけど、肝臓の件があるから、今はできないね」そうすか。わたしはガックリとうなだれて帰った。

右腕には長年お世話になってきた。酷使したと一言で言ってしまうのは申し訳ないくらいの使いようだった。わたしの体はわたしのものだと自惚れていたので、利き腕(利き肩?)の悲鳴が聞こえてなかったのだ。今や、わたしの体の一部であった右腕が、肩のあたりから離脱しようとしている。いや、実際に外れることはないが、固着して動かないことで、これまでの働きに対する労いも報酬もなかったことに反発しているのだ。ストライキ。今まで十分に働いてきたので、そろそろお暇をもらいますよ。そんな声が聞こえるようだ。

右肩、右腕、右手が痛いので、生活は一気に不便になった。重いものが持てない。包丁や箸を使うのがつらい。髪をとくこと、一つにまとめてゴムで結えることも苦痛だ。上の棚に手が届かない、歯磨きが難しい、お風呂で体を洗う時に左側が洗えない、着替は必ずギャーと言わないとできない。まいった。これまで感謝の言葉もなく酷使してきたことについて、丁寧に謝罪しても、もう遅い。

「手術する方法もあるんだけどね」と医師は言った。「この、腕の骨の付け根がはまっているところをね、こう、ぐるっと剥がすのよ。それがね、うまくいけばいいけど、手術中に、けっこうボキッと折れるんだ。二の腕がね」わたしは息を飲んだ。「麻酔してるから痛くはないんだけどさ、本当にボキッと音がするわけ」いや、麻酔が切れたらえらいこっちゃないですか。そんなイチかバチかみたいな手術、したくないです。「あとね、薬の注射じゃなくても、生理食塩水を注射するだけでも、うまくいくと癒着部分が剥がれるんだよ。それがね、めちゃくちゃ痛いったい」それもイヤです。怖いですし。

「うん、だからね。リハビリは半年から一年はかかるね。しばらくは、週3回で必要だね」そ、そうなんすね。

まあ、そんなわけで、今日はこれからリハビリです。

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