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うつわか

一昨日はナポリタンのつもりでいたのに、昨日は豚の生姜焼きを作ってしまった。

夕方、用事があってオットと二人でイオンモールに出かけた。「今日こそはナポリタンだ」とオットが言う。マジすか。心の準備ができてなーい。ナポリタンを作るなら三日前に予約してもらわないと、と思っていたら、オットはレジかごに迷うことなく冷凍食品のナポリタンを入れた。えっ。冷凍食品ですか?と驚きを隠せないわたしに「大丈夫」とオットは自信たっぷりだ。「カルボナーラも買おう」その後、「マルゲリータも買うか」とピザもかごに入れた。

レジを済ませ、コメダ珈琲の前を通った。なんとも魅力的なポップが。「世界の山ちゃん手羽先お持ち帰り」の文字。そりゃ買うでしょ。

ピザをオーブンで再加熱。冷凍食品のナポリタンとカルボナーラはフライパンで加熱。それらをテーブルに並べ、世界の山ちゃんの手羽先もスタンバイ。

ムスメが「運動会みたい」とつぶやいた。運動会にピザを持って行ったことはないが、とわたしが言うと、「いや、運動会とか、蚤の市とか、んーー、バルーンフェスタとか…なんかそんな匂いがする」と説明した。なるほど、フェスの出店感が漂っているってことか。

「うん、そう。家の中にいるのに、なんか外でたべてるみたいだね」とムスメがピザをほおばりながらうなずいた。

でも、考えてみたらそういう場所で食べるのは、焼きそば、たこ焼き、唐揚げ、うどん、カレー、みたいなもので、ピザやナポリタンは食べたことないんだけどね。「この、ピザの入っていたプラスチックの皿とか、手羽先のお店のプラ容器のせいかな」と言う。

器か。そういえば「出来合いものを買ってきたときは、揚げ物一つでも、必ず器に盛りつけ直します」と誰かが言っていた。「器は食べ物の衣装だからね」と。なるほどー。やっぱり器、だいじ。

さて、みんな食べ終わったところで、オットが「じゃあ、明日はサイゼリアだな」と言った。彼はなにを追求しているのだろうか。


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