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クリックすればだいたい勝てる相場に、「私って天才!」の思い込み

「ソフトバンクグループ(9984)」のほかに、「丸紅(8002)」など商社株も買っていました。ソフトバンクグループの購入に種銭の半分以上をつぎ込んでしまい、余力があまりなかったのです。残りのお金の範囲内で買える株を選んだのですが、当時は株価が2桁、50円前後の会社はヤバイという感じでした。

振り返れば、悲壮感漂う地合いのなかフルポジにする必要はなかったのですが、当時からだいたいいつも強気のポジティブ派の私に迷いはありませんでした。

結果は・・・

初めて買った株が5倍以上に値上がりし、その他に買っていた株も2倍以上になりました。私はすっかり株の魅力にとりつかれてしまいました。

私が2002年に株を始める時、「向いてそうだからやってみたら?」と勧めてくれた知人が、たまたまチャートを使った短期売買を日本株と米国株でやっていました。今思えば超マニアックだったわけですが、それが普通だと思っていたので、自然とチャートにトレンドラインをひき、テクニカル分析で株の売買を始めました。

その当時、「毎月10%稼いで、1年で100%稼ぐ」という目標を自分に課していました。負ける時もありますから、1年で2倍くらいになればいいだろうという考えからです。

そのためには、長期で保有する選択よりも、「上がれば売る」を繰り返す必要がありました。そこで、そこそこ値動きがいい銘柄=ボラが高い銘柄で、こまめに回転させて安定的に稼ごうと、225採用銘柄を中心に選んでいました。「ソフトバンクグループ(9984)」に加え、「ソニー(6758)」「東京エレクトロン(8035)」「アドバンテスト(6578)」「日東電工(6988)」「信越化学(6954)」などの大型銘柄を中心に取引していました。当時からハイテク銘柄が好きで、女子力は微塵もありませんでした。

こまめに回転させるスイングトレードは、結果が出るのも早いのですが、その分ノルマにきつさも感じていました。そもそも回転することをやめればよかったのですが、人間は貪欲です。

「もっと楽に儲かるテクニックはないのか?」

と考えるようになっていました。そこで、エクセルや株ソフトなどを使って、自分で売買システムを作って株を売買するようになりました。いわゆるシステムトレードです。

最初は好調でした。ただ、マーケットがいつも同じ風に動くわけではありませんから、売買システムがいつもうまく機能するわけではありません。一人で悶々と売買システムに向き合っていると、勝率を上げることにも、売買タイミングにも、銘柄選別にも限界を感じるようになってきました。

そして、「システムの精度を上げるためにチャートの勉強をしなければ!」と思いたち、テクニカルアナリストになったのです。

「月10%稼ぐ」というとハードルが高いように聞こえるかもしれませんが、株は努力した分だけ、目に見える成果として返ってきます。この頃すでに株の虜となり、「私って天才!」と真剣に思っていました。

でも、これは大きな間違いでした。

日経平均株価が9,000円程度から株を買い始め、2003年には当時の最安値7,606円を見ましたが、その後、2007年の高値1万8,300円まで駆け上がるわけです。

私が天才だったわけではなく、ただ単に上昇相場だったのです。極端に言えば、パソコンに向かって、よほどひどくない株を買うボタンをクリックさえすれば、誰でも簡単に儲けられる相場だったのです。

ちょっと調子に乗っている私に、初めてのショックが訪れます。2006年のライブドアショックです。

その頃はシステムトレードを中心に、リバウンド上昇が大きそうな銘柄を狙って「下がったら買う」という逆張り型の短期売買を繰り返していました。おかげで、フルでポジションを持っているということがなかったのが幸いでした。

さらに、ライブドアショックの時は、日経平均株価で言えば2000円ほどの下落で済み、株価は再び上昇しました。ただ、この浅い下落が、私をさらに調子に乗らせました。「チャートを見て下がった時に株を買えば、だいたい上がる。楽勝!」と思ってしまったのです。

ただ、世の中そんなに甘くはありません。その後、世界中の投資家を叩きのめした個人投資家最大の試練が訪れました。

2020年3月のコロナショックで株価が暴落した時に比較された、あの「リーマンショック」が、世界の株式市場を大暴落に陥れたのです。


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